シーズン1、エピソード1: 京都大学工学部に通う島崎郁夫が、上村晶子と運命的な出会いをしたのは、ある雨の夜だった。郁夫は就職先を紹介してもらうため、三好教授の自宅を訪れた。晶子は恩師の妻だった。郁夫の出現によって、晶子は間もなく離婚した。二人がある寺の離れを借りて同棲生活を始めるのに時間はかからなかった。郁夫25歳、晶子35歳のことだった。郁夫は正式な結婚を望んだが、晶子は「もう結婚はこりごり」と微笑むばかりだった。晶子は「源氏物語」を読むよう郁夫に勧めた。しかも浮舟の悲しくも奇しき運命を綴った「宇治十帖」から。あまり気乗りのしなかった郁夫だが、やがて自分たちの運命がその物語をなぞり始めるとは夢にも思っていなかった-。一組の男女の30年間にわたる愛憎劇を「源氏物語」の世界に託して描く。【テレビドラマ】(C)日本映画放送
