紀ノ川
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明治32年、22歳の春を迎えた紀本花は紀州の旧家真谷家に嫁いだ。夫敬策は二十四歳の若さで村長の要職にあった。やがて長女文緒がうまれた。母と同じ県立和歌山高校に進学した文緒は、新時代に息吹く娘に成長していた。新思想の教師が追放されたことを知ると先頭に立って学校当局と派手に渡りあい、花を嘆かせた。文緒の心の中には旧家の娘としての重荷と、妻として母として完璧すぎる花への反発が秘められていた。