かつてミラノの大公だったプロスペローは、ヨーロッパから遠く離れた絶海の孤島に15歳になる娘ミランダと静かに暮らしていた。12年前、2人はナポリ王アロンゾーと共謀した弟アントーニオに公国を奪われ、ミラノを追われたのだった。プロスペローはその長い歳月のなか、友人ゴンザーローが彼に託した24冊の魔法の本を読み取り、偉大なる力を身に着けていた。遠いミラノを想って、島をルネサンス風の小イタリア王国に築き上げた後は、公国を強奪した宿敵を倒す復讐劇の創作を始める。大嵐を起こして仇敵をおびき寄せ、架空の人物を登場させて復讐の道具にするなど、プロスペローは思うがままの世界を作ろうと企むのだった…。

監督 ピーター・グリーナウェイ