心の病を抱えるムイシュキン公爵はスイスでの療養を終えペテルブルグの将軍家のもとへやってきた。将軍家では娘のアグラーヤと大地主トーツキイ、トーツキイの元愛人ナスターシャと将軍の秘書ガーニャの結婚話が進んでいた。ナスターシャを不幸な女性と直感したムイシュキンは彼女を助けようとするが、純真さゆえの彼の言動は逆に周囲の人間を混乱させるだけだった。ナスターシャはムイシュキンに惹かれつつも商人ロゴージンに金で囲われ、アグラーヤはムイシュキンに好意を持つ。彼をめぐるナスターシャとアグラーヤの対立は深まり、ロゴージンの嫉妬も手伝って事態は予期せぬ方向へ展開していく。

監督 ジョルジュ・ランパン