キャリー
視聴可能: Prime Video、FOD
ドライサーの小説『シスター・キャリー』を映画化したもので、ワイラーは、社会派メロドラマ作家のこの原作の恋愛部分に焦点を絞って、重厚な悲劇を作っている。シカゴに働きに出た田舎娘キャリー(ジョーンズ)は、すぐさま悪い男にだまされ、彼と同棲を始める。彼女の勤める高級レストランの支配人ハーストウッド(オリヴィエ)は素朴な彼女に惹かれていくが、その裏には、全財産を自分名義にしている因業な妻との冷え切った仲があった。キャリーとの結婚を考え、妻に離婚話を持ちかけるハーストウッドはまるで相手にされず、遂に店の金を盗んでキャリーと二人、NYへ駆け落ちした。幸福な暮らしを営んだのも束の間、彼は一生拭いきれぬ汚名が残り、キャリーにも立ち去られてしまう。時は流れ、キャリーは大スターとなっていた。彼女の事務所前に佇む浮浪者がハーストウッドであることが分かると彼女はもう一度彼と住むことを決める。愛ゆえに落ちぶれていく男の悲哀をオリヴィエが熱演する。
出演 ジェニファー・ジョーンズ、ローレンス・オリビエ、エディ・アルバート
監督 ウィリアム・ワイラー