崖っぷちの男
朝のNY。脱獄犯のニック・キャシディは、マディソン街の名門、ルーズベルト・ホテルに入り、チェックインを済ませ、21階の部屋へと入って行った。ルームサービスで注文した朝食を食べ終えると、部屋中の指紋をふき取り始め、「潔白な身で逝く」という書き置きを残し、部屋の窓枠を超え、地上から60メートル、幅わずか35センチの壁面の縁に降り立った―。 彼は、30億円のダイヤモンド横領犯として投獄されたNY市警の元警察官。転落人生を極めた、まさに、崖っぷちの男。眼下には飛び降りの衝撃的な瞬間を狙おうとするテレビクルーたちや野次馬が集まり、現場は騒然としていた。ニックは、自らの要求を伝えるため、なぜか“交渉人”としてリディア・マーサーを指名。彼女は、ニックへの説得を開始するものの、要求や崖っぷちにいる理由を聞き出せないまま、刻一刻と時間が過ぎていく―。しかし、実はこれはすべてニックが自らの身の潔白を証明するための壮大な<計画>だったのだ!NYじゅうの群衆、警察、メディアすべての眼を自分に引きつけている間に、ニックの弟ジョーイと恋人のアンジーが、潔白の証拠となるダイヤモンドを奪取するために難攻不落と思われるセキュリティーをかいくぐり、敵の懐へ忍びこんでいたのだった。 時間を気にしているニックの様子に不信感を抱き、事件の匂いに気づきそうになるリディアと警察。タイムリミットが迫る中、果たしてニックは身の潔白を証明することができるのか!?
出演 サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル
監督 アスガー・レス