奇怪な殺人事件が起きた。NY市警の刑事ケイト・ベケットは捜査を進めるうちに、ベストセラー推理作家リチャード・キャッスルの著作を模した事件と見抜き、協力を仰ぐためキャッスルを訪れる。折しも人気シリーズ最終章の執筆を終了し、次回作の構想もなく意気消沈気味のキャッスルは、事件への興味に加え、美人でクールな魅力を放つベケットの訪問に心躍らされ、捜査協力を快諾する。推理作家キャッスルの鋭い分析の下、事件の核心へと近づくベケットだったが…。
キャッスルの最新作「ニッキー・ヒート:長い酷暑」の出版を控えマスコミが沸き立つ中、街路樹に死んだ男が引っかかっているとの通報が入った。首を絞められた痕から殺人事件と断定したキャッスルとベケット。しかし、2人は微妙な状態に陥っていた。母の死の謎を勝手に探り出したキャッスルに、ベケットは憤慨、絶縁を言い渡していたのだ。そんな最悪な状況下で、男の死体が搬送中に盗まれるという事件も勃発。この不可解な事件を解明すべく、険悪な2人は捜査で競い始めてしまい…。
キャッスルは「ニッキー・ヒート:長い酷暑」に続く、シリーズ最新作「裸のヒート」の執筆に悪戦苦闘していた。そんな時、公園で正体不明の男性銃殺体が発見される。社員証、保険証、銀行カードなどを所持していたが、全てが偽物だった。殺害現場近くで発見された車のトランクからは現金で5千ユーロとハイテク銃、指令が録音されたペンも見つかった。被害者は本物のスパイ? 捜査を進めるキャッスルだったが、ベケットとデミングの関係を知った彼は、ある決意をしていた。