歌手になることを夢見てロサンゼルスへ移住してきた「妖精」ライオット。自分の歌は人の心を揺さぶる、自分はマイケル･ジャクソンの後継者だと自信たっぷりだ。奇抜な髪型やファッションでインスタグラムに登場し少しは有名になったものの、生活は苦しく狭いアパート暮らしが続く。しかし、ある人に独特の個性と才能を見込まれて、レコーディングの夢がかなう。友人のボイストレーナーの協力もあり、レコーディングは順調に進む。ライオットは新曲お披露目のライブを企画し、アパートの同居人たちに聞きにきてほしいと頼む。当日、会場入りしたライオットはスタッフの準備の悪さに怒りを覚え、さらに広い客席が埋まらないのではと心配になる。はたしてライブは成功するのだろうか…。

女性の心を持つ青年セルジオは、ファッショナブルなパーティー人間。あらゆるパーティー･シーンで人脈を広げながら、ロサンゼルスで自分のブランドを成功させることを夢見ている。インスタグラムでのセルフプロデュースも、セルジオにとっては大事な日課の1つだ。そんな彼はある日、クロエとブランディーからパーティーの誘いを受ける。彼女たちは“スピリット･シスターズ”としてインスタグラムで名を馳せ、パーティーの企画も手掛ける2人組。しぶしぶパーティーへの参加を決めたセルジオだったが、当日、彼は予想もしない事態に直面することに…。

ロサンゼルスに生まれ育ったスカイ。元バンドマンの父と元水着モデルの母を持つ彼女は当然のように芸能界に憧れ、タレントとしての道を歩き始めている。モデル、女優、ダンサー、クラブDJと活躍の場を広げて飛躍のチャンスを待っているが、特に後ろ盾があるわけでもなく、以前から慕っている音楽プロデューサーのジーだけが頼りだ。実は2人は好意を寄せ合う仲だが、ジーが恋愛についてオープンな考えを持っていて、スカイにはそれが許せない。仕事も恋も前途多難なスカイに、ある日、初めてのクラブDJの仕事が入る。経験が浅い彼女はジーに音作りのコツを教えてもらい、期待と不安を抱えてクラブへ赴く。しかしそこには使ったことのない機材が…。大勢の客を前に思わぬピンチに陥り、スカイの心は折れそうになる。

ロサンゼルスのアート･カレッジへ転校してきたアートデザイナー志望のマディーは、画像と文字で面白ネタを描くミームをインスタグラムに載せることに生きがいを感じている。実はマディーは境界性パーソナリティ障害という病気を抱えていて、感情のコントロールが難しく友達を作るのも苦手だ。他人から嫌われている、自分は独りぼっちだと思うと自分を傷つけ、摂食障害で病院へ運ばれたり、自傷行為をしたこともある。時折聞こえてくる幻聴にも悩む。精神神経科医の所へ治療に通っているが、なかなか治る兆しがない。そんなマディーが初の個展を開くことになる。友人やギャラリーの責任者が見守る中、創作活動に励むが、個展が近づくと神経質になり…。

今回、登場するのは2人の女性。レミーは、常に金払いのいい愛人を探しているストリップ･ダンサー。メイは成功を夢見てロサンゼルスへやってきた若き下着デザイナーで、彼女も金銭を得るために売春や援助交際を行っていた過去を持つ。自身のブランドを広めるために精力的に働くメイと、ロサンゼルスになじみきれない彼女を付かず離れずの距離から見守るレミー。やがてメイはブランドの披露パーティーを開催するが、そこでは厳しい現実が彼女を待ち受けていた。若い女性たちが夢をかなえるために必要なこととは? 彼女たちは、体を売って金を得るしかないのか…?

東海岸の都市からはるばるロサンゼルスへ渡ってきた青年ジョシュは、ファッションの仕事をしながらラップ歌手を目指している。地元ではワルで有名で、高校を中退しドラッグの売人をしていた。告発されたのをきっかけに人生をやり直そうと転地してきたのだ。自らを「やり手」と言うジョシュは、知らない土地でゼロから人脈を築き、友達を作り、自分なりに頑張って生きている。最近は音楽活動に割く時間も増えた。ドラッグから抜け切れてはいないものの、有名レコード会社傘下のスタジオでレコーディングし、初のミュージック･ビデオを撮る話も舞い込む。撮影を担当するディレクターは、ジョシュにはラッパーとして光る個性があると言う。ジョシュは夢が現実になりつつあると有頂天になるが…。