太陽暦佰九拾八年、東京皇国。人々は原因不明の“人体発火現象”と、その犠牲者のなれの果て、炎の怪物“ホムラビト”の脅威に怯えて暮らしている。“ホムラビト”に対抗する特殊消防隊の新人隊員で、悪魔の足跡と呼ばれる発火能力を持つ少年・シンラは、桜備大隊長の率いる第8特殊消防隊に配属されることに。 配属初日の夜、突如、勤務地・第8特殊消防教会に警報が鳴り響く。“ホムラビト”の出現。いよいよシンラ初出動の任務が始まる――。
第8特殊消防隊の新人隊員はシンラだけではなかった。新たに配属されて来た新人は、なんとシンラの訓練校からのライバル、自称・騎士王のアーサーだった。シンラとアーサーはケンカばかりしながらも、桜備、火縄、マキから消防官としての知識・強さを学んでいく。 しかし、そんな中、舞い込んだ緊急出動の現場で”ホムラビト”の鎮魂という特殊消防隊の使命に必要なものは、知識や強さだけではないことを二人は知ることになる――。
全ての特殊消防隊の新人隊員が技能を競う「消防官新人大会」。「第8」の新人として出場しているシンラは、十二年前の火事の真相の鍵を握る人物が会場内にいるのではと密かに目を凝らしていたのだが、「第1」の新人・タマキの「ラッキースケベられ」に巻き込まれ、そのまま競技開始の時間に・・・・・・。 競技開始直後から一人先行するシンラだったが、そこに一人の男が姿を見せる。意味深な態度の男が、シンラに語った事とは――。
罪を犯した消防士・ミヤモトは“ホムラビト”化したにも関わらず人間のような「自我」を残していた。 現場に到着する「第8」の隊員達。シンラは、まるで人間のように振る舞う相手に、一瞬戸惑うが、その使命感と正義感で”ホムラビト”となったミヤモトを圧倒する。 だが、そこに突如として現れたのは、第5特殊消防隊とその大隊長・プリンセス火華だった。管区を無視してまでやってきた「第5」の目的とは一体・・・・・・。
「第5」火華大隊長との一件以来、どこか浮かない顔のアイリス。シンラは気遣いからアイリスに声をかけるが、やはりどこか翳りのある笑みで返されてしまう。 桜備は、”ホムラビト”の秘密を解明するためには、「第5」を調査する必要があることと、その方法としては戦闘も辞さないことを隊員達に伝え、シンラも新たな任務に意気込む。 その夜。アイリスは他の隊員達とは別の決意を固めて、一人、「第5」の本拠地へと赴くのだった。
かつて同じ修道院で暮らしていたアイリスと火華。まだ無垢な少女だった二人の穏やかな生活は、ある日突然に失われ、火華の心は悲しみと憎悪で塗りつぶされた・・・・・・。 「第5」火華大隊長に挑み、猛攻をうけ続けるシンラだったが、彼女の過去を聞き、奮起。人々を救う「ヒーロー」としての心持ちを新たに立ち向かってゆく。
梶原岳人
森羅日下部
小林裕介
アーサー・ボイル
M・A・O
アイリス
鈴村健一
武久火縄
中井和哉
秋樽桜備