蛮族、土蜘蛛族に奪われた伝説の勾玉を、都に取り戻すように命じられる武士、源頼光 (みなもとのらいこう)。しかし頼光は病に倒れ、とても長旅に出われるような状態ではない。そこで源家の末娘、光が武士の出で立ちに男装し、兄に成り代わって、勾玉を求める旅に出ることになる。兄と義兄弟の契りを交わした隻眼の武者、渡辺綱 (わたなべのつな) を従えて、光は土蜘蛛族の住むという常陸国に向かうが…。
土蜘蛛族との戦闘で、負傷してしまった頼光 = 光は、綱の説得により、近くの里におりて、体勢を立て直すことにする。里に向かう途中で、貞光 (さだみつ) と名乗る、2人の女を引き連れている村人に出会う。初対面なのにもかかわらず、なぜかその男は、頼光と綱を異様なまでに敵視していた。一方で、土蜘蛛とはうまく共存をしているので、戦うのはやめて欲しいと里の長に懇願される頼光は、その言葉に一人、思い悩む。
貞光を仲間に加え、土蜘蛛の住む洞窟に向かった光と綱。洞窟の奥へと進む光の前に、大勢の土蜘蛛族の姿が映る。3人の手勢で討つには多すぎる敵。自ら囮役をかってでた綱は、土蜘蛛族の中に身を投じる。光たちは、はたして土蜘蛛の頭領、星熊を討ち倒し、勾玉を奪還することができるのか。
都に持ち帰られた伝説の勾玉を、人々は歓喜の声とともに迎え入れる。しかし、屋敷に戻った光を襲う悲しい知らせ。屋敷を飛び出した光は、都を一望できる羅城門にのぼる。悲嘆に暮れ笛を奏でるうち、いつしか現れた申楽師、万歳楽 (まんさいらく) が、光の笛の音にあわせて舞い始めるのだが…。
卜部を仲間に加えた光たち一行。水の勾玉を持つ海賊の本拠地があるという、瀬戸内海に浮かぶ呪島へと向かう。身分と姿を偽り、隣接する村に潜入する光たち。村人の歓迎を受け、新たなる水の勾玉奪還に向けての動きは順調かと思えた。そんな矢先、卜部のとある行動により事態は急変するのだった。
靄の中に浮かびあがる卒塔婆にも似た、無数の不気味な塔。それは、瀬戸内の海に浮かぶ島々に建てられた櫓であった。その島の中の1つ、呪島に水の勾玉を持つという海賊の頭、虎熊がいると聞き、島へと渡る光たちだが…。
水沢史絵
Hikaru Minamotono
三宅健太
Tsuna Watanabeno
徳丸完
Seimei Abeno
三木眞一郎
Manzairaku
佐久間紅美
Suetake Urabeno