不思議な存在“怪”が人の心に作用してかかる病「怪病」。現在の医学では解明できないその病の専門医・ラムネのもとに、目からマヨネーズが出るようになり困っていた琴がやってきた。ラムネの弟子・クロに声をかけられ連れて来られたのだ。マヨネーズ以外にも調味料が出てくると言う琴に、ラムネは治療のためある怪具を差し出す。
ラムネのもとを訪れたのは、陰茎が竹輪になったという青年・健吾。何か理由があるはずだが、健吾はそれを語ろうとしない。「一時的にでも何とかしてほしい」と懇願する健吾に対し、ラムネはある怪具を手渡す。健吾はそれを手に、由美という女性とデートの相談を始めるが・・・・・・。
ラムネから、怪具「障子目」を通して怪具屋に来ないかと声をかけられたクロ。クロが訪れた先にあったのは「怪具屋あかつき」だった。一見駄菓子屋のような店の奥で怪具を販売しているのだ。店主の丹己とその曾祖母で先代店主だった前世の記憶を持つ少女・彩芽と知り合い、怪具作りを興味津々で見ていたクロだったが、そこに見知らぬ男が現れる。
指先が唐辛子になった高校生・隆晴がラムネのところに相談にきた。隆晴は、自分が怪に憑かれた理由に心当たりがあるようだ。ラムネが貸し出した怪具「爪錐」は、自分を隠すことなく曝け出すと嚢中から出せるようになる。隆晴の手では嚢の紐を解くことすら叶わなかったが・・・・・・。
神社に来ていた少年・理央。彼の母親は、耳が餃子になるという怪病にかかっていた。思い当たる理由がないと言う母親だったが、他人の声だけでなく理央の声さえも聞こえないことに困惑。ラムネはそんな彼女に、「聞こえる声と聞こえない声」があること、そして心の問題であることを告げ、「様子見」だと告げる。
母親の耳が餃子になったのは、誘拐事件にあった兄の優を想ってのことと知った理央。その原因は自分にあると責任を感じていた。優を探そうと崖から転落しかけた理央を、ラムネは身を挺して助け、自らが大けがを負ってしまう。ラムネを助けるため、ラムネが母親の治療のために渡した怪具「夜声真珠」を使い、理央の声が聞こえない母親に必死に語りかける。
内田雄馬
ラムネ
永塚拓馬
クロ
植田佳奈
彩芽
岡本信彦
丹己
諏訪部順一
紅葉