
家栽の人
少年犯罪を中心にさまざまな人々の苦悩が行き交う家庭裁判所。その家裁を舞台に、人を「裁」くのではなく、植物を「栽」培するように温かく見守る裁判官・桑田判事を、時任三郎が静かに熱く演じる。共演は柳葉敏郎、古手川祐子ほか。 【ストーリー】 漆原家庭裁判所に桑田判事(時任三郎)が赴任してきた。以前から桑田のことを尊敬してやまない家裁調査官の福留(柳葉敏郎)は4年ぶりの再会に大喜びするが、新人の野上調査官(伊藤歩)は、植物の世話ばかりしている桑田が、噂に聞く"敏腕裁判官"だとはどうしても信じられない。裁判所長の照葉(西村雅彦)も、風変わりな桑田の仕事ぶりが気に入らず、部下の有栖川(温水洋一)に八つ当たりする毎日だった。 同じ頃、4年前に桑田が手掛けた少女殺害事件の加害者が少年院から社会に戻ることになった。その少年・秀一(伊藤淳史)は、当時6歳だった少女・美香(坂野真弥)の首を絞め命を奪った。しかし、犯行にいたる動機や行動に不可解な部分が残っており・・・。