
がんばらない
八ヶ岳山麓に実在する病院で起こったエピソードをもとに、余命わずかな患者と医療スタッフとの心温まるふれあいを描くヒューマンドラマ。諏訪中央病院の前院長・鎌田實のエッセイ「がんばらない」の初のドラマ化作品として話題となった。主演は西田敏行。また、倍賞美津子、市毛良枝、泉ピン子などのベテラン俳優陣が脇を固める。平成13年度文化庁芸術祭参加作品。 【ストーリー】 太田章(西田敏行)が院長を務める八ヶ岳中央病院は、患者の命を救うことを第一に考える、優しさと温かさにあふれた病院。ここでは、様々な事情を抱えた患者たちが、医療スタッフやボランティアの市民と共に難病と闘っている。 東京の病院から転院してきた里中葉子(市毛良枝)。大腸ガンの治療を行ってきたが経過が思わしくなく、八ヶ岳中央病院の緩和ケア病棟に入院している。ある日葉子は、担当医の水島博史(保坂尚輝)、婦長の青山恵子(高畑淳子)の目を盗んで病院を抜け出し、倒れてしまう。幸い、登山客に発見され一命を取り留めるが・・・。一方、高校生の杉本進一(内田朝陽)はスキルス性の胃ガンと宣告され、まだ若い進一は大きなショックを受ける。そんなある日、太田の母親、良子(東恵美子)が脳硬塞で倒れた。太田は、重体の良子に穏やかな最期を迎えさせたいと考えるが、太田の父・太郎(大滝秀治)は延命治療を望み・・・。