キキミミメシ

主人公の山田呑太は旅行代理店のツアーコンダクター。趣味は食べ歩きと釣り。特技は酒場で聞こえてくる話にキキミミを立てて妄想をすること。出張先の福岡・博多の酒場で、小耳に挟んだ人間ドラマを肴に妄想を膨らませながら、酒と料理を楽しみます。どんな料理と酒にめぐりあい、どのような妄想が肴となるのか？

呑太がまず立ち寄ったのは「北九州の台所」と呼ばれる旦過市場。お目当ての角打ち「赤壁酒店」で小倉名物「さばぬかだき」をアテに一杯やっていると、カップルらしき男女が隣に並んだ。男からは「ソムリエ」や「パリ」など見た目と似つかわしくないワードが飛び出す。つい話に入ってしまうと、男の態度が一変する。次に選んだのは、老舗焼き肉店「東秀苑」。絶品の「ネギ塩タン」に舌鼓を打ちながら、周りの客の会話についキキミミを立てていると、「ニュジオジ」というものをめぐって若い女性と中年男性が騒ぎに発展！訳もわからず急いで割って入る呑太。でも「ニュジオジ」って一体なに？最後は百貨店にある「中国料理 耕治」へ。どうしても食べたかった名物の「ラーメン」を味わう呑太だったが、そこに黒づくめの怪しげな男女がやってくる。黒革の手帳を開き、店の中の写真を撮り始める女に、あらぬ妄想がむくむくと湧き上がる。また「キャッツアイ」と称しながら談笑する女性たちに突然絡まれ、ハプニングが降りかかる！