小薇(しょうび)は、北京で働く見習い設計士。故宮が大好きで、仕事をしながら皇帝がいた時代に思いをはせる毎日だった。ある日、故宮に資料を借りに行った小薇は道に迷い、出口を尋ねた謎の老婦人に古い灯籠を持たされて家路につく。雨が激しさを増したその晩、徹夜で作業する小薇の目の前に弁髪姿の青年が現れた。疲労からくる幻覚だと自分に言い聞かせながら企画案を仕上げた小薇。その翌日、その企画案が社長の目にとまり…。
時は清朝、康煕(こうき)帝の時代。十三皇子は兄の四皇子に、自分が見た不思議な夢の話を懸命に語って聞かせるが、四皇子はあまり興味を示さない。夢の続きを見ようと十三皇子がまどろむと、また小薇の部屋に。すると小薇の頭上にある天井のランプが落下、十三皇子は身を挺して小薇を危険から救う。2人は互いに言葉を交わせるようになり、小薇は目の前の弁髪の青年が300年の時を超えてやってきた清朝の皇子だと聞いて驚く。
小薇は正式にプロジェクトの責任者を任されるが、連日の残業と急な冷え込みで体調を崩し、部屋に帰るなり高熱で倒れてしまう。十三皇子はそばにいたが助け起こすことさえできない。偶然、電話を掛けてきた親友の小秋(しょうしゅう)が異変を感じて、小薇の部屋に駆けつけた。小秋は、電話から助けを求める男性の声がしたと小薇に話す。小薇は十三皇子が自分を助けてくれたことを知り、だんだんと十三皇子に惹かれていくのだが…。
十三皇子を突き放した小薇だったが、仕事ではミスを連発、プロジェクトの責任者を下ろされてしまう。ちょうどその頃、故宮の庭で康熙帝の十三皇子が植えたとされる杏の古木が季節外れの花を咲かせる。小薇が杏の花の下に駆けつけると、故宮で迷った晩に不思議な灯籠をくれた老婦人が待っていた。老婦人は、これは小薇のために植えられた杏の木だと告げて姿を消す。満開の杏の花の下で、小薇は十三皇子への想いを募らせていた…。
小薇が目を覚ますと、そこは康熙45年、清代の貴族の屋敷だった。想いが通じて十三皇子の時代にタイムスリップした小薇は、雅拉爾塔家(ヤラルタ)の娘・茗薇(めいび)として秀女選びに参加する。十三皇子を捜す為に皇宮に上がった小薇は、そこで親友の小秋そっくりの小春(しょうしゅん)と知り合う。その頃、康熙帝は観星の宴を催すと決め、その手配を四皇子に一任、十三皇子には江南で起きた横領事件を調べるよう命じていた。
時を超えた小薇は、ついに十三皇子との再会を果たした。宮中では観星の宴が催され、十三皇子は小薇に会うために宴席を抜け出す。しかし星降る夜空の下、2人は互いに出会った記憶を失ってしまう。その直後、父親の冤罪を晴らすため秀女選びに参加していた小魚(しょうぎょ)が水死体で発見される。小魚は死の直前、小薇に証拠の手がかりとなる香袋を託していた。茗薇(小薇)は十三皇子と共に小魚の死の真相を調べ始める。
Landi Li
Xiao Wei/Ming Wei
ワン・アンユー
Prince Yuin Xiang