若村義男の堪忍袋の緒が切れた。息子である次郎が、やっとの思いで進学させた大学をやめると言いだしたからだ。次郎は小さな時から取りえのない子供で、事あるごとに義男を落胆させていた。憤慨する義男だが、そこには次郎なりのある思いがあった…。