文(あや)(石田ゆり子)は5歳の息子を抱えたシングルマザー。6年前、無差別殺人事件で夫を殺されて以来、コントレール(飛行機雲)という名の海辺の食堂を細々と守ってきた。事件で世話になった刑事・佐々岡(原田泰造)が何かと気にかけ訪ねてきてくれるが、女心はときめかない。そんなある日、寡黙で端正なたたずまいのトラックドライバー・瞭司(井浦新)が店にやってくる。実は瞭司こそ、文の夫を殺した張本人だった…。[FICT](C)NHK
急接近した文(石田ゆり子)と瞭司(井浦新)。6年前の事件でそれぞれに人生を狂わされていたが、互いの事情を知らない。瞭司はかつてエリート弁護士だったが、事件のトラウマで失声症になったのを機に何もかも捨てており、文との関係を深めることをためらっていた。一方、文は瞭司からの連絡を待ちわびるあまり、文の携帯を隠してうそをついた息子・友樹(松浦理仁)を思わずたたいてしまい、自分のしたことにショックを受ける。[FICT](C)NHK
つかの間の幸せに酔いしれる文(石田ゆり子)と瞭司(井浦新)。トラウマが原因で失われていた瞭司の声も戻り始めた。一方、文が朝帰りしトラックを見送る姿を目撃した佐々岡(原田泰造)は心中穏やかでない。調べていくうち相手が他ならぬ瞭司であることを知りがく然とする。そんな中、文のもとに夫・敦(丸山智己)の知人と名乗る若い女性が焼香に訪れる。その女性こそ「K.S.」のイニシャルを持つ圭子(桜庭ななみ)だった。[FICT](C)NHK
逢瀬(おうせ)を重ねる文(石田ゆり子)と瞭司(井浦新)。文の夫・敦(丸山智己)の恋人だった圭子(桜庭ななみ)は、二人の交際を知り憎悪を募らせる。瞭司を告発しようと警察を訪ねる圭子。話を聞いた佐々岡(原田泰造)もまた、二人の関係を確かめようと動いていた。一方、何も知らないまま互いへの愛を深めてゆく文と瞭司は、秘めてきた過去を相手に知ってほしいと思うようになる。そしてついに、運命の時がやって来た…。[FICT](C)NHK
理由がわからぬまま、突然の別れに動揺する文(石田ゆり子)。瞭司(井浦新)は、文のために真実を告げてほしいと佐々岡(原田泰造)に頼まれ、文のもとを訪れる。ついに6年前の事件の真相を語る瞭司。愛し合うことは許されないと別れを告げる瞭司を、文はただ見送るしかなかった。瞭司と出会う前の日常に戻った文は、佐々岡のプロポーズも断り、仕事や子育てに励もうとするが、しゅうとめの英恵(野際陽子)と衝突してしまい…。[FICT](C)NHK
瞭司(井浦新)との別れでかなしみのただ中にいる文(石田ゆり子)を佐々岡(原田泰造)は変わらず支え続けていた。そんな中、圭子(桜庭ななみ)が文の前に再び現れ…。ある日、文の息子・友樹(松浦理仁)が行方不明になってしまい文は佐々岡に助けを求める。一方、瞭司の勤務先の多田羅運送は、大手取引先からの多額の賠償請求で倒産の危機にひんしていた。恩義のある多田羅(中西良太)の窮地を救うため立ちあがった瞭司は…。[FICT](C)NHK