ロンドンのイーストエンドに着任したジェニファー・リーは新米助産婦。ケンカの絶えない不衛生で貧しい下町に戸惑いを隠せない。“ノンナートゥス・ハウス”の同僚ナースや修道女とともに悪戦苦闘する日々の中、彼女は1人の赤ん坊を取り上げる。妊娠を繰り返すスペイン人の母親はこれが25人目の子供だという…。未熟児で産まれたその子を、大切に自分の手で育てる母親の姿を見てジェニファーは気付いた。「母親こそ英雄である」と。
実習生としてやってきたチャミーはとんでもないお嬢様育ち。乗馬は出来るけれど自転車に乗れない彼女の猛特訓にみんなが協力する羽目に…。妊婦のメアリーはダブリンからの移民でまだ15歳。悪い男に捕まり毎夜、客を取ることでしか生きる術がない。そんな彼女をジェニーは保護し世話をする。しかし、無事に産まれた赤ん坊は同意なく養子に出されてしまう結果となる。今夜のメアリーの幸せとは何か? ジェニーは過酷な現実に直面する。
イーストエンドでの暮らしにもなれ、日々忙しく働くジェニーのもとへ、古くからの友人ジミーが訪ねてくる。彼の好意にうまく応えることができないジェニー。そんな時、戦争の古傷を両脚に持つ、元軍人ジョーの世話を担当することになる。おおらかに人生を楽しんでいたジョーだったが、アパートの立ち退きをきっかけに亡くなってしまう。「心を開けば人生の意味も、人の愛し方も分かる」という彼の言葉をジェニーは噛み締めるのだった。
ジェニーとジミー、チャミーとノークス巡査は少しずつお互いの距離を縮めてゆき、周りの仲間は興味津々。ナース4人でおしゃれをしてダンスパーティーを楽しむが、余命わずかな妊婦とその夫を支えるシンシアの心は晴れない。死産の経験を乗り越えて、無事に女の子を出産したシャーリーに胸をなでおろすジェニー。幸せな日々もつかの間、目を離した隙にその赤ん坊は連れ去られてしまう。いったいなぜ? そして犯人は誰なのだろうか?
突然かかってきた1本の電話。それは過去の恋人ジェラルドからだった。「彼は私の全てだった」…。封印していたジェニーの心はかき乱され、ピーターからの想いを拒絶してしまう。固い絆で結ばれたフランクとペギーの兄弟。ある日、フランクが病に倒れてしまう。彼は手のつくしようのない末期のガンだった。献身的な兄弟の愛は思いもよらない結果となり、ジェニーは打ちのめされる。そして一人、仕事に身を捧げる決心を固めるのだった。
チャミーの母親、ノンナートゥス・ハウスを訪れる。激しい母の反対に遭い、ピーターとの愛をいったんは諦めるチャミー。しかし、三つ子の出産に立ち会う中で、ある決意をする。高齢のシスター・モニカは時々、自分の行動が理解できなくなってしまう。彼女の机から出てきたのは高価なアクセサリー。もし盗んだのなら罪に問われることになる…。果たして真相は? ジェニーたちの見守るなか、法廷の幕が上がる。
ヘレン・ジョージ
Trixie Franklin
エメラルド・フェネル
Patsy Mount
シャーロット・リッチー
Barbara Gilbert
リンダ・バセット
Phyllis Crane
ミランダ・ハート
Chummy Noakes