Thunderbolt Fantasy 東離剣遊紀3
七殺天凌(ナナサツテンリョウ)を捜索し魔脊山の谷底を捜索する凜雪鴉(リンセツア)、殤不患(ショウフカン)、浪巫謠(ロウフヨウ)、捲殘雲(ケンサンウン)。そこで見つけた横穴は、奇妙な宮殿へと繋がっていた。そこは刑亥(ケイガイ)が、かつての七罪塔の関門であった闇の迷宮を改装し、東離と西幽、さらには魔界をも連結する異空間として構築した魔の宮殿、無界閣(ムカイカク)であった。禍世冥蝗(カセイメイコウ)の門弟である萬軍破(バングンハ)、異飄渺(イヒョウビョウ)と東離侵攻の算段を整えていた刑亥は、殤たちが無界閣の中へと迷い込んだことを察知し、迎撃へと赴く。殤対異、捲対刑亥、浪対神蝗盟兵たちの大乱戦が始まる中、石像に絡む蔦から下がる逢魔漏(オウマロウ)のひとつが、不気味な輝きを宿し、やがて誰に気付かれることもなく、鏡のように異世界の景観を映しはじめる……。
逢魔漏によって、異世界へと飛ばされる凜雪鴉 (リンセツア)、殤不患 (ショウフカン)、浪巫謠 (ロウフヨウ)、捲殘雲 (ケンサンウン)。無界閣に残った刑亥 (ケイガイ)、萬軍破 (バングンハ)、異飄渺 (イヒョウビョウ) は殤たちの行方を探るが、魔族を信用しきれない萬軍破によって足並みが揃わない。一方で、谷底に転落しながら一命を取り留めた婁震戒 (ロウシンカイ) もまた、異世界へと迷い込んでいた。手元から消えた七殺天凌 (ナナサツテンリョウ) を求めて異世界を徘徊する婁は、時空の狭間に囚われていた隠者、鬼奪天工 (キダツテンコウ) と邂逅する。
鬼奪天工(キダツテンコウ)は、彼を異世界から脱出させる対価として、婁震戒(ロウシンカイ)を治療し機械の義手を提供する。一方、嘲風(チョウフウ)と再開してしまった浪巫謠(ロウフヨウ)は、凜雪鴉(リンセツア)、殤不患(ショウフカン)、捲殘雲(ケンサンウン)たちの機転によって救出されるものの、逃げ場のない宮殿の中で追いつめられ絶体絶命の危機に……