エピソード3
岩本仁志監督編
1996年11月4日深夜放送 台本が同じなら同じ作品が出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。映像のワンカット、セリフの一つをとっても監督の思いを反映せずにドラマに盛り込まれるものはない。監督は作品という分身を作り出しているのである。例えばこの人。岩本仁志監督。俳優の力を引き出す能力は定評がある。デビュー作は石田ゆり子主演「屋根の上の花火」続いての和久井映見「夏子の酒」からは叙情性のある作品を手がけ、「白線流し」でその路線は高い評価をうけた。一転して「ナースのお仕事」ではポップな味わい。型にはまらない若きプロフェッショナルなのである。同じ脚本に毎回別の監督が挑むこの番組。三谷幸喜作品を岩本監督がどう料理してくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。
22分 · 1996年11月5日