幼い頃母親を亡くし、叔父の徹に引き取られた城田真昼。月日が流れ、15歳になった真昼は初夏のある日、道に倒れていた黒猫を拾う。その猫を「クロ」と名付け、飼うことにした真昼だったが学校から帰宅すると猫の姿がない。代わりにいたのは、暗がりでテレビを見ながらカップラーメンを啜っている見知らぬ男だった。その頃街では、「吸血鬼が出る」という噂が広がっていた……。
ベルキアに襲われた翌日、真昼が学校へ行くと現場に居合わせた者たちの記憶が改ざんされていた。戸惑う真昼は、昨日襲ってきたベルキアの主人(イヴ)だという椿に心当たりがないか、クロに尋ねるが、まるでないと言う。そんな二人の前に、和服に、高下駄をはいた男が現れる。不気味な空気を纏う彼こそが8番目の真祖、憂鬱のサーヴァンプ・椿本人だった。
窮地を救ってくれた、色欲のサーヴァンプ・スノウリリイとその主人(イヴ)・有栖院御園。自分に従うよう命じていた御園だが、真昼の言葉に動かされ友人となる。椿達に対抗するため、主人(イヴ)として未熟な真昼に御園は武器(リード)の使い方を教える。渋るクロのインナーワールドから取り出した真昼の武器はなんと……。一方その頃、回転寿司を楽しむ椿とベルキア。その二人に合流したのは意外な人物で……。
椿の下位吸血鬼(サブクラス)として真昼の前に現れた桜哉。御園とスノウリリイが傷つけられ、応戦しようとする真昼だったが、親友の裏切りに戸惑い、武器(リード)の扱いもままならない。さらに真昼の感情に影響され、暴走したクロが真昼に噛みつき血を飲み、異形の姿になってしまう。敵味方問わず、飲みこんでいくクロに、なす術ない真昼たち。そこに新たなサーヴァンプである嫉妬の真祖・ジェジェと、主人(イヴ)の有栖院御国が現れて……。
桜哉の過去を知った真昼は、友達として自分が椿を止める決意をするが、一向に協力する気が無いクロ。やきもきした真昼は気分転換に近所の祭り会場へ。そこで眼帯にスーツ姿の外国人に、落し物を本部に届けて欲しいとアタッシュケースを渡される。その直後に起きた爆発騒ぎ。渡されたケースが爆発物だと知った真昼は、偶然出会った、棺桶を担ぐ長身の少年と協力して被害を抑えようとするが……。
人間と吸血鬼の共存を理念とする機関C3に連れ去られた真昼。構成員の露木の意見に反発した真昼は、辛くもクロを連れて脱出に成功する。拠点を白ノ湯温泉に移した一行。御園は椿への対抗策として、椿の下位吸血鬼(サブクラス)を捕えるべきだと考える。そこにとあるカラオケ店にそれらしき人物が出入りしているとの情報が入った。駆けつけた真昼たちの前に現れたのは、黒い服を着て羽根付きのリュックを背負った男で……。
寺島拓篤
声の出演
梶裕貴
Itto Sara
監督
中野英明
古怒田健志
脚本