ストラトス･フォー アドヴァンス

第7オービタルステーションの墜落事故から、地上を守った美風･香鈴･静羽･彩雲たち4人がコメットブラスター採用試験のために下地島を旅立った。その後、和馬は無人迎撃システムの運用試験のため新造された第8オービタルステーションへ、翼と空はテストパイロットとして本土の岐阜基地へと転出し、皆それぞれの進路を歩んでいた。下地島迎撃基地にも新たに三人の候補生･霧子、美麗、磨奈が配属され、活気を取り戻しつつあったが、そこへある日、予定外のジェット機が飛来して…。

下地島に戻った美風･香鈴･彩雲･静羽の4人は見習い教官として、霧子･美麗･磨奈ら新人三人組をシゴクことに。練習機Yak-28MSTを駆り、それぞれのやり方で訓練を続けていた。その時、下地島に高速で接近する2機の飛行物体が出現、基地へ着陸する。それは、岐阜基地でテストパイロットとなった翼と空がフェリーしてきた新型MS機、MiG-31MSだった。その頃、第8オービタルステーションでは、千鶴やアネットの進言にもかかわらず、司令官ディアナが開発試験中の無人機を使用して彗星･クララ迎撃を強行しようとしていた…。

新型機を見て、俄然やる気を出し始めた新人3人組に少々気圧される見習い教官の美風たち。ロードワーク中、新人に置いていかれた美風は、ふとしたことから司令と一緒にいるクリスとベティーを目撃する。聞けば、任務への復帰が認められ、宇宙に戻る前に司令が呼んだのだというが、その顔はどことなく自信なさげで、基地を挙げての歓迎会でもリラックスした表情が見られない。クリスとベティーの心は、あの記憶に縛られたままなのだろうか…? そんな2人を見ていた美風たちは、2人を元気付けようと「ある試み」に出るが―。

第8オービタルステーションへ着いたクリスとベティー。しかし、彼女たちは千鶴とアネットとうまくコミュニケーションをとることができない。その頃、どこか翳りのある彩雲に心配を募らせていた美風たちに、千鶴から通信が入る。宇宙に戻ってきたクリスとベティーを温かく迎えられなかった彼女たちも、美風たち同様に悩んでいたのだ。宇宙と地上、それぞれにしこりを抱えた2つのチームに、かつての結束は生まれるのか? 一方、美春と謎の少女･レイを収容しているつくば研究所を、機密資料を携えた月野が訪れる。彼の目的は一体……?

翼と空は新開発の装備を積んでテスト飛行をすることが決まった。そんな折り、彗星“ヘレナ”が地球へと接近してくる。早速、新作戦で彗星を迎撃する千鶴たち4人。作戦は見事に成功し、後は和馬と圭が粉砕された彗星の破片を迎撃すれば終わるはずだった。しかし、本部から送られた隕石落下予測データに不可解な差異が…!? もし予測データに誤りがあれば、和馬と圭では迎撃を行えない。そのとき、テスト飛行中の翼と空から、思わぬ連絡が入った!

翼と空の活躍により、彗星へレナは迎撃された。しかし危機の発端となったデータの誤差をもたらした原因は解明されず、基地には不穏な空気が漂う。一方、実の父･ジュンに呼び出されたランは、美風と共につくば研究所へと向かい、そこで少女･レイに関する重大な情報を打ち明けられる。ジュンが隠し続けてきた秘密とは、そして真相を知った美風たちを襲う更なる衝撃とは…?