45歳になったばかりの春のある日、宮沢朋美 (黒木瞳) は人生で最もみじめな気分の朝を迎えていた。外資系の損害保険会社に勤務していた夫・誠一郎 (吹越満) がリストラに遭い、1年近く経ってもまだ仕事に就かないでいるため、高級住宅街に建てた自慢のマイホームを手放し、一家はこの日、築25年の賃貸マンションに引越すのだ。そんな引越しの最中、朋美は部屋の片隅から中学時代の同窓会の案内ハガキを見つける。開催日はまさにその日。引越し中に同窓会になんて行かないと言う朋美だったが、誠一郎に被害妄想たっぷりの嫌味をぶつけられ、思わず家を飛び出してしまう。
中学の同窓会で30年ぶりに杉山(高橋克典)と再会し、45歳にして再び淡い恋心が芽生え始めた朋美(黒木瞳)。しかし、そんな甘酸っぱいときめきも束の間、同窓会メンバーの国交省官僚・福島(尾美としのり)と主婦・真理子(宮地雅子)が駆け落ちするという衝撃的な事件が起こる。
失踪した福島(尾美としのり)と真理子(宮地雅子)が山中湖にいるという情報をつかんだ杉山(高橋克典)と大久保(三上博史)は、二人を探しに行くことを計画。そこに朋美(黒木瞳)、陽子(斉藤由貴)、大久保が連れてきた女子アナの亜紀(真野裕子)も加わり、一同は高速バスで山中湖へと向かう。
朋美(黒木瞳)や杉山(高橋克典)と別れた後、山中湖の湖畔で福島(尾美としのり)の車を発見した大久保(三上博史)は、全速力で追いかける。大久保は駆け落ちという無謀な行動に出た福島と真理子(宮地雅子)に、あるメッセージを投げかけるが、福島たちは大久保に謎の言葉を残して車を急発進させる。
お互い惹かれ合う気持ちに逆らうことができず、思い出の競技場で思わず抱き合う朋美(黒木瞳)と杉山(高橋克典)。しかし、家族を裏切ることはできないと、溢れ出す気持ちを抑え、それぞれの家へと帰っていく。
ゴミ置き場から携帯で杉山への愛をはっきりと口にした朋美(黒木瞳)。杉山(高橋克典)も、その言葉に導かれるように「お前が好きだ。」と告白。さらに、朋美は意を決し、夫・誠一郎(吹越満)が失業中の身で、自分が食堂でパートをして家計を支えていることを正直に伝える。