治安の悪化に伴い、明治政府は琵琶湖に重犯罪者専用の檻“獄門処”を設置。その脱出不可能な湖の監獄への橋渡しを請け負う曇家の三兄弟。彼らの冒険活劇の幕が上がる!
囚人脱走事件の翌日、太田診療所に赴いた天火。その時、指名手配中の殺人鬼・嘉神直人が曇神社に向かったとの報が入る。弟たちの危険を察し、診療所を飛び出す天火の前に陸軍兵士が立ちふさがる。曇神社に現れた嘉神は獄門処への橋渡しをしてほしいと宙太郎に近づいていた。駆け付けた空丸は天火の名を名乗り、嘉神に対峙する。その一方、事件の情報を入手した安倍蒼世率いる右大臣直属部隊・犲が動き出そうとしていた。
天火と牡丹が大蛇について話しているところを目撃した空丸は、どういうことなのかと天火に詰め寄るが、天火は空丸に対し真正面から取り合おうとしない。天火の態度を見た空丸は自分が頼りないからだと思い、蒼世に剣を教えてほしいと犲本部を訪れるも、「お前に剣を教えたとして私に何を提供できる? 」と申し出を拒絶されてしまう。そんな空丸に犲の一員・屍千狼は危険な取引を持ちかける。
罪人の変装をして獄門処へ潜入した空丸は、そこで怪しげな仮面の男と出会う。男の全貌を見た途端、空丸は忘れていた過去の記憶を取り戻し、その男が自分の両親を殺した人物だと気付く。男へ襲い掛かる空丸だったが、逆に首を絞められ、気を失ってしまう。一方で空丸を救出しようと琵琶湖の湖畔までやってきた金城白子は、そこで犲の一員である武田と出会い、二人で獄門処へ乗り込むことに…。
白子や武田の助けもあり、なんとか獄門処から抜け出すことができた空丸は、蒼世が欲していた情報—獄門処に入る科人 (とがびと) が持ってくるという『ある物』に関する情報—を持って再び犲本部を訪れる。検証の結果、その情報が正しかったことが分かり、空丸は晴れて蒼世から稽古をつけてもらえることになる。一方で体調を崩して臥せていた天火の身に、ある異変が起きていて…。
夕食の買い物から帰った空丸と宙太郎は、天火が獄門処を爆破した罪で警察に連行されたことを知る。しかしそれは表向きのでっちあげられた理由であり、実のところは天火が大蛇 —三百年に一度人の器に宿り大きな災いをもたらす存在— の器であるためだった。大蛇と曇家の関係や、天火がそれを一人で背負っていたことを知った空丸と宙太郎は、連れて行かれた天火を追って走り出す。
中村悠一
Tenka Kumo
佐藤利奈
Botan
梶裕貴
声の出演
代永 翼
鈴村健一
Abe no Hirari