停戦から3年。帝国は戦争の負の遺産に苦しんでいた。「狼」と名乗る中尉に率いられた一団「灰色の狼」も、戦車を武器に野盗化し山麓の村を恐怖に陥れている。陸軍情報部第3課に配属されたアリスは、少尉としてこの無法者たちを排除するため、村に出動した。が、実戦経験を積む敵は容易に降参しそうになく、ひとまず様子をうかがうことにする。立ち寄った村の食堂には、放浪の旅を続けるオーランドの姿もあった。
先のダム占拠事件解決に於ける功績が認められて、陸軍情報部第3課に迎えられたオーランド。治安悪化を進言する差出人不明の嘆願書の真偽を確かめるため、ウォルキンスの領地に向かう。暗く沈んだ街で一行は、領民を標的にして戦車砲を撃つというウォルキンス子爵の蛮行を知る。貴族という身分に守られ、ゆがんだ欲望を満たす暴君に、同じ貴族階級にあるアリスは子爵の居城へ直談判に押しかける。
恵まれた貴族の立場に甘んじたくないと、生活の見直しを始めたアリス。そんな彼女に崩落したトンネルの復旧任務が下る。 さっそく陸情3課小隊は地元住民に工事を発注する。だが、かつて同様の作業でタダ働きをさせられた村人たちは仕事を拒否。やむなくアリスは自らツルハシを振るい、少しでも作業を進めようとするが、意地を張ったために倒れてしまう。
先に解決したウォルキンス子爵の一件。彼の戦車には研究段階にある高度な軍事技術が施されていた。そこで陸情3課小隊は戦車開発の偉人コルトゥ博士を訪ね、真相を探り出そうとする。だが、博士は何ら助言を与えてはくれなかった。手がかりが掴めぬまま、技術班による戦車解体が始まろうとした時、新型装甲車の銃口が突然火を噴く。仲間の危機に、オーランドはランタンを灯し、単身装甲車に立ち向かう!
負傷したオーランドは現在入院中。見舞いに来た3課の面々を見た相部屋の患者ワンツは、仲間同士のやりとりを微笑ましく眺めていた。一方、危機一髪のところをオーランドの捨て身の行動で救ってもらったマーチスは、存在しないはずの部隊「不可視の9番」が気になり始める。資料を当たる彼に、オレルドも色男独自の援護射撃。二人は人事課の極秘ファイルから、ついに「カウプラン機関」の名を割り出すのだった。
局舎前の路上に捨てられていた生後間もない赤ん坊を3課に連れてきたオーランド。不意の珍客に右往左往する3課の面々。ハンクスは養育施設への引き渡しを命じようとするが、アリスは親探しを買って出る。ハンクスも「戦災復興」の一環として、これを許可。乳飲み子をおぶったオーランドを残し、一同は喧噪の闇市へと向かう。
伊藤静
声の出演
三宅健太
中博史
鈴木千尋
植田佳奈