海と山に囲まれた都市・冬木市。ここに暮らす高校生、衛宮士郎は普段と変わらぬ穏やかな生活を送っていた。しかし、そんな日常の裏で、街では頻発するガス漏れ事故に、辻斬りめいた強盗殺人事件など、暗く奇妙な事件が続いていた。それはこの地を舞台に連綿と続いてきた戦い「聖杯戦争」の序章だった。そして魔術師の一人、遠坂凛も、共に戦う使い魔(サーヴァント)アーチャーを召喚し、聖杯戦争に挑もうとしていた。
アーチャーと共に聖杯戦争に関わる敵の捜索を始めていた凛は、敵のサーヴァント「ランサー」と遭遇し戦いとなった。一方、学校の用事で遅くなっていた士郎は、その戦いを目撃してしまい、ランサーに襲われ突き殺されてしまう。絶命の際、何者かに命を救われた士郎であったが、その生存を知ったランサーに再び襲われる。その時、士郎の元に現れたのは…。
美しい少女の姿をしたサーヴァント“セイバー”に命を救われた士郎。そんなセイバーと対峙していたのは、同じ学校に通っている凛だった。驚く士郎だったが、凛から「聖杯戦争」のあらましを聞き、さらに「聖杯戦争」の監査役という神父の言峰綺礼から、戦いへの決断を問われて…。
聖杯戦争の監査役、言峰綺礼から聖杯戦争について聞かされ、戦いを決意した士郎の前に、数日前の夜にすれ違った不思議な少女・イリヤと彼女のサーヴァント・バーサーカーが立ちはだかった。襲いくるバーサーカーと戦うセイバー。しかし、ランサーとの戦いで傷ついたセイバーは、バーサーカーの攻撃の前に圧倒されていく。血を流すセイバーを見かねた士郎は、思わず彼女を助けに入り、バーサーカーの攻撃を受け瀕死の重傷を負ってしまう…。
セイバーの存在を桜や大河に知らせるわけにはいかないと、彼女たちの目に触れないよう部屋に隠れていてもらったが、後ろめたさを感じた士郎は、結局、桜たちに紹介してしまう。納得できない大河はセイバーと道場で立ち合いをする始末だったが、次の朝までに三人は仲良くなり士郎はなんとか平穏を取り戻す。しかし学校では聖杯戦争を戦っている自覚のない士郎に怒りを感じた凛が、放課後、士郎に襲いかかるのだった。
圧倒的な実力差で凛に追いつめられた士郎だったが、決着が着こうとしたまさにその時、校内に悲鳴が響いた。二人が駆けつけた先には、魔力の源である生命力を抜かれた女生徒が倒れていた。すぐさま介抱する凛だが、そこに何者かが攻撃を加えてきた。とっさに凛をかばい負傷する士郎。そしてその敵を追った士郎の前に新たなサーヴァントが姿を現した。士郎はセイバーを呼ばず、自分だけで危機を脱しようと試みるが…。
杉山紀彰
衛宮士郎
川澄綾子
セイバー
植田佳奈
遠坂凛
下屋則子
間桐桜
諏訪部順一
アーチャー