ボクの奇想天外動物園

学校を卒業して就職したもののすぐに失業した段佳澤は、ある日突然弁護士事務所に呼ばれる。弁護士から会った事もない遠い遠い親戚の段根からの遺産を引き継ぐ契約を結ぶように迫られる。その額は1000万元。しかし条件はとある動物園を引き継ぐ事。大金が手に入ると浮かれ、弁護士に言われるまま契約書にサインをする佳澤。引き継ぐことを約束した動物園への道中、バスの中でスマートフォンからアプリ“凌霄”がひとりでに起動する…。

“凌霄”の正体は、動物園の経営を支援するシステムだった。“凌霄”が最初に派遣してきたのは、金襟の黒い服をまとった背の高いツンとした男・陸壓。従業員かと思いきや実は動物だという。普段の姿は人間だが、本来の姿は天界唯一の鳥・金烏なのだ。動物園での仕事中は金烏でいるとの事。アプリから彼と働くことを強要され、無理やり契約させられる。しかし彼はプライドの高い鳥のため、自分中心でないと気の済まない面倒なヤツだった。

陸壓と2人での共同生活が始まり、その上からっぷりにストレスを溜める佳澤。そんな中、今度は「従業員3人と動物30体を集めろ」との指令が“凌霄”からやってきた。その焦りを陸壓にぶつけると、「簡単だ」と余裕の態度。解決方法を乞うため、下手に出る佳澤。陸壓は動物集めを担当。ある方法であっという間に解決してしまう。佳澤も何とか新入社員3人を採用。2つの任務が解決しホッとする間もなく、次なる指令が届く…。

霊囿動物園に小学校の生徒たちがやってきた。賑やかな団体客は動物たちに大興奮。そんな中、張順が連れてきた、従兄の都会っ子・趙博の態度は素っ気ない。しかし本当は従弟のことを思う動物好き。鳥たちとの交流で、張順にだけ鳥が来なかった時には自分のオウムを貸してあげる優しさを見せる。それを見た佳澤たちは2羽のクジャクを用意したりと楽しい一日を満喫できるよう、様々な準備をし、初めての団体客をもてなすのだった。

“凌霄”から「入場券を2000枚売れ」という指令がやってきて慌てる佳澤。陸壓は「売上でテレビを買え」と余裕をかます。そんな中、新しい動物が来るという連絡が届く。どんな動物が来るのかと不安を抱きながら園内を歩いていると、そこに天使のような小さな女の子が。彼女の名は有蘇。有蘇こそが霊囿動物園に新たに派遣されてきた狐であった。陸壓と同じく、彼女も普段は人間で、仕事中は動物。また一人住人が増えたのだったが…。

「入場券2000枚を売る」…誰に客引きをさせるかが問題だ。適任は珍鳥の金烏である陸壓。早速佳澤が頼みに行くが、「勝手に決めるな」と相変わらずつれない態度だが、実はまんざらでもない様子である。結局人間の姿のままで客引きをすると、すらりとした姿の陸壓に女性たちが集まり大盛り上がり。園内では神々しい白狐姿の有蘇が大人気。スタッフたちも一安心する中、今度は動物園のポスターをめぐってのいざこざが始まる…