ローマ警察殺人課 アウレリオ・ゼン 3つの事件

ローマ警察の殺人課に勤めるゼンは、ある日、内務省から殺人事件の再捜査を命じられる。事件概要は、建設王のオスカー・ファソが、別荘で招待客とともに射殺されたというものだった。第一容疑者のファソの友人・ファヴェローニが既に自白していたのだが、刑務所内で彼がある理由から自白を撤回したため、ゼンが介入せざるを得なくなったのだという。証拠の数々はファヴェローニの有罪を示していたが、ゼンは彼の無実を確信し・・・。

ローマでもっとも名高い貴族の一族であるウンベルト・ルスパンティの遺体が、ある橋の下で発見される。内務省は事件を自殺として処理するべく、ゼンを事件現場に送り込むが、ゼンは逆に殺人の可能性を疑い始める。捜査が進むうち、彼は巨大な権力が事件に絡んでいることに気がつく・・・。そんな中、ゼンは美人の同僚・タニアと関係を進めようとするが、地位の高い検察官・ナディアから口説かれるようになってしまい・・・。

裕福な実業家で政治資金提供者でもあるルッジェーロ・ミレッティが誘拐される。内務省は彼を取り戻すため、違法な身代金の支払いすらも許可するが、そんな中、ミレッティ家の弁護士が殺害される。ほどなくしてゼンは、ミレッティ一家が誘拐事件以外にも、多くの問題を抱えていることに気付く。被害者の娘・チンツィアと彼女の夫、そして弟・シルヴィオらと対決せざるを得なくなったゼンは、次第に追い詰められていき・・・。