砂漠という過酷な環境に大部分を覆われたアラビア半島。ここに生きる動物と人々を紹介する。砂漠の生き物たちは様々な暑さ・乾燥対策をとっている。遊牧民族のベドウィンは移動し続けることで暑さと乾燥を防いでいる。一方、ヤモリやヘビ、ネズミは夜に活動することで暑さを避けている。また、砂漠には砂ばかりでなく、オアシスがある場所も存在する。そこは動物の楽園になっており、人間も貴重な水を公平に分配している。
オマーン国のドファールは、乾燥したアラビア半島でも豊かな生態系を持っている。2人の調査員が、インド洋に面した山にあるこの素晴らしい自然を調べる。1月のドファールは乾燥しており、ワシなどが見られる。海にはザトウクジラがいるが、陸も海も荒涼としている。変化が起きるのは5月。インドモンスーンが運んできた雲から雨が降り、山は緑のパラダイスに。暑さを逃れるために地下にいた動物たちも姿を現わす。
オイルマネーにより、ここ数10年で劇的な変貌を遂げたアラビア。ペルシャ湾の石油採掘は一見すると自然に悪い影響を及ぼすように見えるが、実際には海に作られた石油プラットフォームの脚部は、魚のパラダイスになっている。ドバイでは超高層ビルなどが作られており、それでも動物たちは力強く生きているが、やはり都市は電力や水を大量に消費し、自然に悪影響を与える。そこで、環境に配慮した未来都市が試験的に作られ始めている。
アレクサンダー・シディグ
ナレーター
Brian Leith
プロデューサー
Dan Rees
Chadden Hunter