ヴィオラ シチリア島のミステリー
パリでファッション・ジャーナリストだったヴィオラは、一度も会ったことのない父を捜して、故郷であるシチリア島パレルモに戻ってくる。遺伝性の神経性疾患を患っており、治療法を探るために同じ疾患をもつ父に話を聞く必要があるのだ。ウェブニュースの編集部に職を得た彼女は事件記者として、パレルモで起こるさまざまな事件を取材。神経性疾患が原因で数カ月前から現れた、他人の感情を色で見ることのできる共感覚を生かしながら、そして警官のフランチェスコと時に力を合わせ、時に反発し合いながら、それぞれの事件の真相に迫っていく。同時に、フランチェスコの力を借りながら父の行方を突き止めようとするが、そんな彼女の詮索を疎ましく思う人間の魔の手が迫ってくる…。