素浪人が見るも鮮やかにヤクザの一団を叩きのめした。それを見た百姓の娘・タキは父の敵をとって欲しいとやってくる。相手は立石藩家老・結城だという。領内に入った素浪人は結城を調べるが、どうやら良民を苦しめる元凶は、別にいるようで...。
笠間藩七万石の藩主が倒れ、世継ぎとして嫡子の菊千代が江戸から呼び戻された。道中、菊千代の一行は、覆面の一団に襲われるが、居合わせた素浪人に助けられる。笠間藩では、この機に乗じて第二子の竹丸をかつぎ出すものが出てきて...。
旅を続ける素浪人・春夏秋冬は、信濃の矢崎宿にやってきた。居酒屋へ寄ったところ、その晩は、庄屋の婚礼があるとかで店は早じまいしてしまうという。店の女・お銀がくれた振る舞い酒を一人でちびりちびりとやっているところ、祝い酒に酔う庄屋の家には野盗の一団が...。
諸国を渡り歩く素浪人は、とある宿場で三太という少年と出会い、叔母・ゆきがいる村へ送ってゆくことになった。村は代官の赤沼と名主の三右衛門がグルとなり悪政をほしいままにしていた。農民は抵抗していたが...。
上総を旅する素浪人は謎の男たちに襲われる娘・おふくを助けたために、廻船問屋唐津屋の一味に捕らえられてしまった!どうやらおふくは、奉公先の唐津屋から大金と唐津屋の悪事の証拠となる書付を盗み出したらしい...。
南部藩境の山中で、素浪人・春夏秋冬は津軽藩のまわし者と疑われ銃撃された。足を撃たれ、半死半生の目にあったが、兵学者の山岡大次郎に助けられる。素浪人がまわし者でないことを信じた山岡は、南部と津軽の二百年にわたる争いについて語りはじめる...。