人形は指をさす

舞台はイギリスのロンドン。引っ越しを終えたばかりのローズ巡査部長の元へ、殺人事件発生の電話が入る。現場はなんと、彼のアパートの真向かい。駆けつけたローズが目にしたのは、6人の体の各部位を縫い合わせた1つの死体だった。犠牲者たちの身元は不明だが、唯一、頭部の持ち主には見覚えがあった。その男の名はマーク･フーパー。過去に連続殺人の罪で起訴されたが、ローズの不正捜査により無罪放免となった因縁の相手だ。同僚のバクスター、エドマンズと共に、事件の謎に迫る。

ターンブル市長の喘息用の吸引器は、潤滑油が仕込まれたものにすり替えられ、市長はそうとは知らずに吸引し、引火。ローズとバクスターは市長宅の防犯カメラをチェックし、証人保護班のコプリーを逮捕する。一方、マーク･フーパーの弟のニックは、ニュースを見て自分が二番目の標的であると知り、逃げ回る。その後出頭し、犯人を見たと主張するが、弁護士アリッサ･エアリーが来ないかぎり詳しい話はしないと宣言する。そしてやって来たアリッサは留置場に入るが、ローズとバクスターが保護班ともめている間に姿を消す。

ラグドール･キラーの殺害予告リストに記された6人のうち、すでに2人が殺された。次のターゲットはエリック･ターナー。マーク･フーパーの裁判で、暴走するローズを気絶させた元警備員だ。その時に負った腰のケガが原因で、エリックは護送車の運転手に転職していた。警察が保護を提案するも、仕事を失いたくない彼は頑として受け入れない。その上、危険度の高い囚人の移送を担当するという。刑務所を出発した護送車を、車で追いかけながら護衛に当たるバクスターとエドマンズ。突然、エリックの運転する護送車が左右に大きくふらつき始めた。さらに次の瞬間、バクスターたちの目の前で爆発が起きて…。

ラグドール･キラーの第4のターゲットは、マーク･フーパーの裁判を担当したウィンゲート判事。シモンズは、犯人に気づかれぬよう判事を自宅から保護施設に移すことを捜査会議で発表する。バクスターとローズはシモンズに内緒で作戦を立てる。それは、映画で使われる“流血ベスト”を判事に着せ、狙撃されたように偽装して犯人を混乱させ、その隙に施設へ移すというものだった。だが犯人はいつの間にか判事邸に忍び込み…。

ラグドール･キラーから殺害予告を受けた6人中4人までが殺された。次のターゲットはアンドリュー･デイリー。警察は国内に存在する29人のアンドリュー･デイリーを保護しようとするが、その中にフーパーと関わりを持つ者はいなかった。これまでの規則性が破られたことに違和感を抱くバクスター。犯人が狙うアンドリュー･デイリーとは、一体、何者なのか。一方、ローズはラグドール･キラーことファウストと接触。一連の事件を終わらせようと直接対決を持ちかけるが、煙に巻かれて逃げられてしまう。その上、ローズの単独行動を怪しんだエドマンズに後を付けられ、殺人への関与を疑われてしまい…。

エドマンズはトマス･マッシー (ファウスト) によって地下室に監禁され、拷問されそうになるが、バクスターとフィンレイのおかげで難を逃れる。マッシーはフィンレイに重傷を負わせて姿を消す。一方、逃走中のローズは、エドマンズが入院した病院に姿を現す。エドマンズから連絡を受けたバクスターはローズに会う。だがローズはバクスターの説得に応じず、マッシーを殺すべく再び逃走する。その日の夜、バクスターはテレビに出演し、ローズに関する情報提供を呼びかけるが、収録後にマッシーに襲われてしまう。ローズはマッシーの妻ジョイからバクスターの危機を知らされ、テレビ局に向かうが、そこでは想像を絶する展開が待ち受けていた…。