下級武士・神守幹次郎(小出恵介)は、夫・荘五郎(皆川猿時)から理不尽な扱いを受けていた幼なじみ・汀女(貫地谷しほり)を救い出し三年の放浪の後、江戸・吉原へ向かう。無理やり荘五郎の手下に入れられてしまった、汀女の弟・信一郎(上遠野太洸)を救い出すためだ。待ち構えていた荘五郎一派に立ち向かう幹次郎の剣の腕を陰から見ていたのが、吉原の治安を守る自警団・四郎兵衛会所の頭取である四郎兵衛(近藤正臣)だった。[TAIG](C)NHK
剣の腕を生かし吉原裏同心になってほしいとの四郎兵衛(近藤正臣)の申し出を幹次郎(小出恵介)は断る。一方、汀女(貫地谷しほり)は、遊女たちに読み書きを教えるようになるが遊女・梅園(奥菜恵)の作った俳諧に不穏なものを感じる。借金の形に妹が売られるのを防ぎたい梅園は、昔なじみの悪党・藤兵衛(山口馬木也)がたくらむ吉原での火事場泥棒の片棒を担ごうとしていた。幹次郎と汀女は梅園に思いとどまらせようとする。[TAIG](C)NHK
吉原裏同心として働く決意をした幹次郎(小出恵介)は、吉原を視察に来た南町奉行・村山(ダンカン)に卵をぶつけた犯人を捜す中、遊女・きく(富田靖子)に行きつく。きくは昔、村山が身請けして妾(めかけ)にしようとした時、頑として聞き入れなかった。きくには好きな男・喜助(天宮良)がいると知った村山は、無実の罪をかぶせ喜助を江戸所払いにしたのだ。幹次郎はきくと喜助が村山への恨みを晴らそうとしていることを知る。[TAIG](C)NHK
遊女・おかん(高橋由美子)となじみ客の大工・幸助(おかやまはじめ)が心中未遂事件をおこした。おかんの年季明けに一緒になる約束をしていた二人だが、年季が明けるなり、おかんの借金の証文を見世の主・徳蔵(近童弐吉)が出してきたのだ。字の読み書きの出来ないおかんの代わりに証文を書いたなじみ客・喜兵衛は、突然おかんの身うけを申し出て幸助を慌てさせる。幹次郎(小出恵介)は徳蔵と喜兵衛が組んでいるのではと疑う。[TAIG](C)NHK
薄墨太夫(野々すみ花)の元にまだ少女の面影を残したおけい(宮武美桜)が遊女になりたいと現れる。父・谷平(柳沢慎吾)の借金のかたとして吉原に売られる前に自ら来たというおけい。しかし谷平が現れ、金の算段がついたという。ばくちには手を出すなと谷平に釘をさす幹次郎(小出恵介)。しかし、谷平は悪質な女衒(ぜげん)・庄助の企みによりまたばくちに手を出してしまい、おけいを本当に売らなければいけなくなってしまう。[TAIG](C)NHK
文に毒をつけてなじみ客・清右衛門(市川しんぺー)を殺害した容疑で、売れっ子遊女・雛菊(徳永えり)が連行される。先輩の遊女・鞆世(黒谷友香)は雛菊を救って欲しいと幹次郎(小出恵介)に頼み込む。雛菊と会って無実を確信した幹次郎は、文を運んだ正五郎(三浦祐介)を捜すが、雛菊と恋仲である事を示す遺書を残し、死んでいた。雛菊への疑いが深まる中、幹次郎は清右衛門に恨みを持つ番頭・茂蔵(半海一晃)にたどり着く。[TAIG](C)NHK