佐倉詠一郎(本木雅弘)は、大手出版社・文洋書店の文芸編集者。エネルギッシュな行動力から「行動隊長」の異名を取るやり手だった。詠一郎の結婚して3年になる妻・あい(天海祐希)は、大手住宅メーカーから独立して、小さいながらリフォーム会社を経営するやり手キャリアウーマン。ラブラブな2人はそろそろ子供が欲しいと思うが、詠一郎は、新進のアクション作家・前園耕作(原田泰造)に狙いをつけ、これまでとは全く違った恋愛小説を書かせ、より大きく脱皮させようとしていた。そんな時、詠一郎はあいと共に、あいの親友・天地操(石田ひかり)の夫の葬式に出席した。そこで、詠一郎は、じっとにらむように自分を見つめながら何かを口ずさむ操に気づいた。操は奥村チヨの「恋の奴隷」を歌っていたのだった。それはまた、詠一郎への愛の告白でもあった・・・。脚本は「眠れる森」「氷の世界」で、テレビドラマに衝撃的なミステリーの世界を作った野沢尚。夫の葬式で、人知れず「恋の奴隷」を口ずさんだ未亡人・操と生涯妻を愛する男といわれた詠一郎、その妻あい。野沢ワールドでは、どんな愛憎劇が展開されるのか。