キム・ジュニは挫折した過去を持つが、ピアノの超絶技巧を武器にロックバンドのメンバーとなった。今や、ファン公認の恋人でボーカルの陽樹と共に憧れの存在。しかし陽樹は、ハリウッドデビューを果たした女優と親密になり、そのうえ世界配信のオンラインフェスで突然の脱退宣言をする。恋が終わっても、二人の間には音楽の絆があると信じていたジュニだが、SNSの標的になる。力をなくしたジュニは海へ逃げるが、そこには…。[FICT](C)NHK/MMJ
海へ落ちたジュニ(シム・ウンギョン)を助けた男は、荷物も流されたジュニを自分の下宿に連れていく。熱を出したジュニは布団の中で目覚める。何も聞かず朝ご飯を出し、畑仕事など手伝わせるのは下宿の主で年老いた、たえだった。男はただ一人の下宿人の蓮(若葉竜也)。素性を明かさず、ピアノのない穏やかな普通の暮らしのなかで自分を責めるジュニをたえは「そのままのあんたでいい」とその手を優しく包む。が、たえは倒れ…。[FICT](C)NHK/MMJ
ジュニ(シム・ウンギョン)は蓮(若葉竜也)と手分けして、入院中のたえの世話をする。持ち物すべて海でなくしたジュニは、近くのスーパーのパート従業員でシングルマザーのつぐみに誘われ、働くことに。ピアノ以外何もしたことのないジュニは奮闘しながら、それぞれに事情を抱えながら笑顔で働く姿に触れる。つぐみなど弱い立場の従業員にハラスメントを繰り返す店長の根にある差別意識に、ジュニは我慢できずついに…。[FICT](C)NHK/MMJ
バイト先の店長を糾弾し、Indigo AREAのジュニだと名乗ったキム・ジュニ(シム・ウンギョン)。下宿の蓮に別れを告げ東京へ戻る。一週間の失踪についての投稿で再び話題の人となったジュニたちメンバーに音楽番組への出演依頼がくる。ボーカルの抜けたIndigo AREAを存続させるには、その生中継での演奏を受けざるを得ない。しかしピアノの前に座ることさえできずにいたジュニは、弾けるのか決断を迫られ…。[FICT](C)NHK/MMJ
生放送中に演奏出来なくなったジュニ(シム・ウンギョン)は、再びどん底を味わう。メンバーたちもジュニの心の傷の深さに愕(がく)然とする。一方海辺の町では、下宿の主のたえが危篤状態に。ジュニの到着を待っていたかのように、たえは息を引き取る。その夜、たえの亡骸(なきがら)の前で、蓮(若葉竜也)は下宿に来た時のことを初めてジュニに話す。5年前の海での出来事に絶望を味わった蓮の心に触れたジュニは…。[FICT](C)NHK/MMJ
「送る会」の最中に、たえの遺言が届けられ、青木荘を蓮に遺(のこ)していたことが明かされる。下宿を相続するも、手放すも、蓮に託された。スーパーでジュニと一緒に働いたひとりで息子を育てるつぐみや、ある事情から声が出せず話すことが困難な少女、映里など、居場所を奪われた人たちとの出会いが、ジュニにも変化をもたらす。ジュニと蓮のこれからは…。[FICT](C)NHK/MMJ