永代橋のふもとに夫婦二人で切り盛りしている居酒屋があった。そこに通う棒手振りの八百屋の爺さんは奇妙なお酒の頼み方をしてくる。酒を半分づつ注文してくるのである。呑み終えると「もう半分くだせえ」、また呑み終えると「もう半分」、勘定を終えても「あと半分」と… その爺さんが酔っ払い大金の入った風呂敷包みを店に忘れたことから、不幸と恐怖の連鎖がはじまるのであった。 【恐怖バラエティ】(C) Channel恐怖/RIRE, Inc.
その昔、青山鉄山というが女中のお菊という絶世の美女を我が物にしようと口説いたが断られてしまう。その腹いせに、鉄山は10枚あるはずの家宝の皿を1枚隠し、足りない事をお菊のせいにして手討ちにしてしまう。そうしてお菊は幽霊となり、毎晩、井戸から出てきては、恨めしそうな声で「一枚、にまああい」と数え藩士を呪い殺したという。この落語はその後のお菊の物語である。 【恐怖バラエティ】(C) Channel恐怖/RIRE, Inc.
寿命と引き換えに大金が手に入るとしたらどうしますか? 命より大事な物は無いはずだが、大金を手に入れ太く短く生きるなんて考える人もいるのでは。この「死神」という落語は命とお金を秤に掛けるような噺。ある男が借金苦で自殺を考えているところへ死神が現れる。男は死神に仕事を紹介してもらい、教えてもらった裏技で大儲けをするのだが… 【恐怖バラエティ】(C) Channel恐怖/RIRE, Inc.
神田龍閑町の糠屋(ぬかや)の娘おくまは、男と上方へ駆け落ちをした。時を経て江戸に舞い戻ってみると、両親は死に、店も人手に渡っていた。どうにもならないので千住小塚っ原の若松屋という女郎屋に身を沈めることになる。その若松屋を度々、拝みにやってくる乞食同然の願人坊主の西念、この男がおくまの父親に似ているということで二人は親しい仲になる。やさぐれていた花魁おくまは打ち解け明るさを取り戻していく。そして、ある日、おくまは身受けされる為に二十両が必要であることを西念に打ち明けるのだが… 【恐怖バラエティ】(C) Channel恐怖/RIRE, Inc.
ある長屋には空き家があった。その長屋の住人たちは長屋が全部埋まってしまうと強欲な大家の態度が大きくなり、家賃の値上げや、未払いの家賃の徴収をされるんじゃないかと心配する。そこで長屋の古株、古狸の杢兵衛(もくべえ)が世話人の源兵衛と相談し、家を借りにくる人間にこの借家には幽霊が出るという怪談噺をして脅かし、追い払うことにしたのだが… 【恐怖バラエティ】(C) Channel恐怖/RIRE, Inc.
船場の大きな問屋におなべという下女が勤めにやってくる。器量はブサイクなのだが働き者で気が利くということもあって周りの評判はとても良くなっていった。ところが、おなべが夜な夜な外に出ているとか、部屋で口元を血で染めているとか、見た者が出てくる。これはよろしく無いことだと、旦那と番頭がおなべの持ち物を調べると血にまみれた毛皮が見つかった。番頭はおなべに出て行ってくれと言おうとするのだが、様子がおかしい事に気がついたおなべは自ら事情を話し出す。おなべにはとんでもない秘密が隠されていた… 【恐怖バラエティ】(C) Channel恐怖/RIRE, Inc.