Magic Ring~愛情魔戒~
小均は列車事故に遭い全ての記憶を失い、自分が誰なのか、どこへ行こうとしていたのか、全て分からなくなった。 しかし、そんな彼女の指には、古い指輪がはめられていた。その指輪は、杜家一族の長男の婚約者ということを証明する指輪だったのだ。 子供を身ごもっていた小均は、杜家に暖かく迎えられた。 しかし、時が経つにつれて、記憶が次第に戻ってくる。じつは彼女は杜家の長男の婚約者ではなく、貧しい家庭で義理の父の暴力に怯えながら幼少時代を過ごしたただの少女だったのだ。 そして、彼女が身ごもっていた子供の父親も杜家の長男ではなく、列車事故の直前に彼女を捨てた別の男性だった。 長男を事故で失った杜家にはもう一人の息子・競航がいた。彼は幼い頃から兄と比較され、心の中の闇を背負いながら生きていた。 杜家の中で小均と競航は同じ時を過ごすうちに次第に惹かれあっていく。しかし、競航は兄の婚約者であった小均に惹かれる自分を必死に抑えようとし、この家に伝わる指輪に密かに誓いを立てた。彼女を自分の一生をかけて守ると。 そんな二人に様々な困難が降りかかっていく。