IQ197というずば抜けた知能を持つウォルター・オブライエンと、同じく特殊な能力を持つ仲間たちの物語。「スコーピオン」は彼の興した会社である。「スコーピオン」というコードネームを持つハッカーがNASAのコンピューターに侵入する。この人物を捉えるべく軍が出動するが、犯人はまだ幼い青年だった。これがIQ197のウォルター・オブライエンの幼少時代である。その後、ウォルターはメカニックの天才・ハッピー、数字の天才・シルヴェスター、心理学の奇才・トビーら仲間とともに会社を興す。しかしIQは高いがEQ (感情指数) の低い彼らは揃って人付き合いが苦手。会社もうまくいかない。そこへかつてウォルターとともに仕事をしたことのある国土安全保障省の捜査官ケイブ・ガロが訪ねてくる。
知事のレーンの娘ヘレナが謎の熱病で瀕死の状態になり、スコーピオンたちが出動する。CDC (疾病管理センター) の調査でもウイルスの特定ができず、唯一陽性反応が出たのが、普通の風邪だった。また、ヘレナのPCにウイルスメールが送られており、「娘の病気はお前のせいだ」というメッセージがスクリーンに映し出されていた。ウォルターは、ウイルスが、ヘレナにだけ感染するようカスタムメイドされており、今回の事件はバイオハッキングであると断定する。ウイルスメールを解析し、送信元をつきとめたチームは、ハッカーたちのたまり場を捜索し、メールを送信した男を捕まえる。しかし、男は仕事を頼まれただけで、事件の真犯人ではないことがわかる。しかもメールは4人に送信されており、その全員が子どもで、病気になっていた。
連邦捜査官ケイブ・ガロはウォルターたちのチーム「スコーピオン」をメリック長官に紹介すべく、海兵隊の訓練に参加させる。天才チームはここで能力を発揮するはずがパニックに陥ったり協調性がなかったりとメリック長官を怒らせる結果に。がっかりするウォルターたちだが、そこへビルの爆破事件が起こる。なんとかして事件を解決し汚名を返上したいウォルターたち。だが勝手に事件現場に入りFSG (連邦監視グループ) のキーラー捜査官を怒らせてしまう。
ウォルターたちの元に、民間からの依頼が舞い込む。ラスベガスのカジノ「クリムゾン」で、稼ぎの減っているテーブルの原因を分析してほしいという依頼だった。まだ経験が浅いスコーピオンが独自に仕事をすることに、ガロは反対するが、ウォルターはベガスへの旅を強行する。クリムゾンでは、オーナーの娘ルネが彼らを出迎え、スイートルームで歓待する。ウォルターたちは、問題のブラックジャックのテーブルを分析し、1人のディーラー、ロニーが損失の原因であることをつきとめた。彼の手が小さいため、ディールのスピードが遅かったのだ。ウォルターの勧めによって、オーナーのボブはロニーを解雇する。
ひとりの男が、軍の管轄するモンテロ原子炉 (原子力発電所) に不法侵入する。彼の名はマーク・コリンズ。兵に捕らえられると「ウォルター・オブライエンと会わせろ」と要求する。彼はIQ190の天才で、スコーピオンの元メンバーだ。ウォルターに引き合わせられた彼は「原子炉で大変なことが起こる」と警告する。コリンズの言葉を受けてウォルターと仲間がコリンズの自宅を捜索すると、原子炉の制御ソフトが古すぎて更新されていないため、炉心温度が上がり危険な状態にあることを発見する。
スコーピオンに、美術館のセキュリティ・システムをアップグレードする仕事の依頼がくる。ドイツの画家フランツ・ビーアマンの絵の展示会のためのセキュリティ強化だった。ビーアマンの名画は1億ドルの価値があると言われており、闇サイトで美術品の窃盗団が狙っているというチャットも上がっていた。芸術に何の関心もないウォルターだが、仕事を引き受け、仲間とともに美術館へ向かう。美術館でビーアマンの絵を見たウォルターは、いきなり名画を切り裂いてしまう。美術館館長のポールソンは激怒するが、ウォルターたちは絵が贋作であることを見抜いていたのだった。そしてその判定が正しいことは、駆け付けたFBI捜査官によって裏付けされる。
エリス・ガベス
ウォルター・オブライエン
キャサリン・マクフィー
ペイジ・ディニーン
エディ・ケイ・トーマス
トビー・カーティス
ジェイディン・ウォン
ハッピー・クイン
アリ・スティダム
シルヴェスター(スライ)・ドッド