ところはアフリカ奥地の秘境。ここでは、パンジャという名の白いライオンが出没、魔神として人間たちから恐れられていた。古代エジプト王朝で神と崇められた白いライオンの子が盗まれてから、4000年後の出来事である。動物たちから王者と崇められていたパンジャだったが、ついに密猟者ハムエッグの手にかかって命を落とす。一方、パンジャの妻・エライザは捕獲され、移送先のヨーロッパへ向かう船内でレオを出産する。
エライザを残して船を脱出したレオは海上を漂流していた。そのレオを発見したのは、エライザを捕らえた張本人の蜜輸業者・クッター。彼もまた、船の遭難によって漂流者となっていた。レオとクッターは、近くを通りがかった船に救助され、港に上陸する。そこで、医師の伴とその甥のケン一の元に預けれることとなったレオは、初めて人間の生活を体験する。やがて、レオはケン一と入った動物園で黒ヒョウ三兄弟と出会うが…。
レオとケン一が出会ってから1年。ついにレオはアフリカに送還されることになった。レオはついに辿りついたアフリカの暑さや広さに目を見張る。しかし、レオが送り込まれた場所は、人の管理下に置かれたサファリパークに過ぎなかった。「本当のジャングルに逃げろ」。パークに保護されているヌーの言葉を胸にレオはケン一と一緒にパークからの逃亡を図る。やがて追跡を振り切って境界線を越え、広いサバンナをジャングルへ走るレオの姿があった。
アフリカの大地をひた走るレオに、大自然は容赦なく牙をむく。襲撃してきた黒ヒョウのトットから逃れたレオは、罠にかかったガゼルのトニーとオウムのココを救う。アフリカへ来て初めて得た友人たちであった。そんな憩いの時もつかの間、ライオンを追い続ける密猟者・ハムエッグ、荒れ狂う突然の大竜巻、そしてトットの親分のライオンのブブなど、一行は次から次へと苦難に巻き込まれていく。
トニーとココの案内でパンジャの森に入ったレオ。その平和な森に突如ジェット機が墜落、あたりは火の海となる。火災の中で、レオは薬草を探しに来ていた若い娘のライオンのライヤと出会う。森の長老クロサイ爺さんからの情報を頼りに滝の上の薬草を取ることに成功するレオは、とっさのアイディアから滝の岩を崩し、パンジャの森に大水を導くことによって火を消し止めるのだった。そして、レオは墜落した飛行機を住居に森に住む決心をした。
ある朝早くレオは、川下から一隻のクルーザーが遡って来るのを見つける。クルーザーに乗る3のアメリカ人は、遊びでライフルを放ち、水牛の子・ロロを殺してしまう。怒った父牛のボブとその仲間たちは、レオと協力して人間たちを追い帰すための作戦を展開する。三人組アメリカ人のボス・ギランはレオに立ち向かうが、船は沈没、一同はゴムボートで森を去って行く。水牛のボブは子供の仇を討ち、森の平和を守ったレオに敬意を注ぐのだった。
千葉繁
Coco
林原めぐみ
Leo
宇井孝司
監督