世界有数の粉雪が降り積もる北海道のスノーリゾート「ニセコ」。以前はオーストラリアやアジア各国から年間20万人が訪れてきた。しかしコロナ禍のいま、インバウンドをなりわいにしてきた地元の町は静まりかえっている。売り上げが3割に減ったペンション経営者、ニセコの雪に惹(ひ)かれて移住してきたスノーボーダーなど、地元の人々はいま何を思うのか。粉雪の映像美でつづるひと冬の記録。[NARR](C)NHK
和歌山県田辺市の深い山奥。廃校になった小学校の校舎を譲り受けてできたシェアハウスがある。暮らすのは引きこもりやニートだった10人あまりの若者たち。4年前ここに来た女性は、都会での暮らしに傷つき、誰にも頼れないまま「社会との関わりを断ちたい」とやってきた。ところが、家族と離れ、一人で暮らすお年寄りたちと交流するうちに、少しずつ自分らしさを取り戻し、ある決意をする…。[NARR](C)NHK
「大阪で人生の再起を」。家を失った困窮者が全国から駆け込んでくるNPOがある。運営するのは、不動産会社も経営する若き社長。支援は住まい探しのみならず、生活保護の申請や就職活動など、あらゆる面に及ぶ。人生に挫折した過去、助けを求められながら救えなかった命…無念の思いを抱えながら奔走する日々。そんな彼のもとにやってきた二十歳の青年。孤独感を募らせてきた心をとかし、再起を図ることはできるか。[NARR](C)NHK
「善光寺“さま”じゃなくて、善光寺“さん”」。長年、地元の人から親しまれてきたこの寺が、2022年、特別な春を迎えた。新型コロナの影響で1年延期されていた「御開帳」が、ようやく行われることになったのだ。この伝統行事を30年以上支えてきた、職人の村井一雄さん(74)。持病の悪化から、今回、棟りょうの座を退くことを決意した。後継者は重責を全うし、歴史ある御開帳を無事開催することができるのか?[NARR](C)NHK
難病の子をもつ母親たちで結成された和太鼓グループ「ひまわりのやうに」。コロナ禍で途絶えていた活動を再開し、この春、関西で3年半ぶりの舞台に立った。目が見えず、音がすべての世界で生きる息子に向けて鼓舞する母、闘病の末に旅立った娘に演奏を捧げる母、わが子が突然病気に襲われた現実に直面し、悲嘆の中で一歩を踏み出そうとする母…。笑顔で鼓を打ち込む母たちの秘められた思いを見つめる。語り・吉岡里帆[NARR](C)NHK
「家族よね、学生さんは」。熊本県南阿蘇村で学生向けの下宿を営む竹原伊都子さん。抜群においしい手料理でもてなし、母のように慕われてきた。しかし6年前、熊本地震で村は大きな被害を受け地元の大学は移転し、学生の姿は消えた。そこにこの春、専門学校が新たに開校。国籍もさまざまな若者たちがやってきた。“学生村”と呼ばれたかつての活気は取り戻せるのか? 奔走する“おばちゃん”の日々をみつめる。[NARR](C)NHK