おっ母
S1, E5: 幼い時に両親を亡くした伊三次は、姉のお園と肩を寄せ合うように育った。そのお園が夫婦喧嘩をして家を飛びだした。亭主は髪結い「梅床」の主、けちで横柄な十兵衛で、辛抱強いお園が家を出るのはよほどのことだと伊三次は思った。伊三次は姉が身を寄せる場所は、畳表織りの職人おせいの家と分かっていた。おせいは、みなし児だった伊三次とお園を小さいころに可愛がってくれた。二人にとっていわば「わが家」だ。三人の思い出話に花が咲いたのもつかの間、おせいの息子の喜八に人殺しの疑いがかかってしまう。伊三次は必死にその疑いを晴らそうとする。
