
シーズン1、エピソード6: 第10話「情けは人のためならずの巻」は残念ながら欠番です。映像フィルムは良好でしたが、音声フィルムの損傷が激しく、音声を再生することができませんでした。お詫び申し上げます。 ■第10話「情けは人のためならずの巻」あらすじ(映像から起こしたものです) 姫を追いかけて、八回と精助は奥州の街道をゆきます。暑いさなかです。途中の森のなかでひとやすみ。そこへ一羽の蝶がとんできました。実は初夢姫が変身した蝶なのです。もともとタヌキのお姫様はタヌキの秘術を使えるのです。姫はいたずら心で「精助、八回や」と呼びかけます。姫の声を確かに聴いたと二人はあたりを見回しますがどこにもいません。おかしいな、なんだかこわいなあと二人は城に引き返してしまいます。二人が去った後、姫は今度は鳥になろうとします。鳥になれば兄のいる江戸までひとっとびです。ところが、今度は呪文が利きません。 神さまの使い「鶴のおばさん」があらわれました。「ぽん子や、タヌキの術は世のため、人のために使わなくてはだめだよ。人に親切にしたり、人のためになにかをしてあげたりすれば、きっとよい報いとなって戻ってくるのだよ。情けは人のためならずだよと」と諭します。姫はひとりで江戸には行けないと諦めました。城に戻ることにしました。 一方、江戸の弓矢道場では、きょうもぽん吉はきびしい剣の稽古です。護身流の剣術をいつか使う日が来るのでしょう。 ■第11話「これから面白くなるの巻」 姫はどうして江戸に向かおうとしたのでしょうか。白妙城では大殿と奥方が思案に暮れています。初夢姫は江戸に行けず元気がありません。養育係である八回(里井茂)と精助(久野四郎)は犬や猿の真似をしたり、歌を歌ったり、一生懸命に元気を出させようとします(※久野四郎は「エノケン一座出身」で、コミカルな演技はお手のものです。里井茂はもともと歌手なので歌はうまいのです)。そうしますと初夢姫はにっこり笑います。とてもかわいらしい表情です。そこへ家老の六馬心左エ門(佐藤一郎)がやってきます。大殿からの言いつけです。なぜ姫が江戸へ行きたがるのか、その理由を探れというのです。