シーズン1、エピソード2: 今回のテーマは「蟹」。中国人は上海蟹をはじめ、長い食の歴史の中で蟹をこよなく愛してきた。蟹は一生に十数回の脱皮を繰り返すが、中国人はその節目々々に名前を付け、それぞれの味を楽しんでいる。一方、ノルウェーではタラバガニ漁が盛んだ。太陽の昇らない冷たい冬。人々は蟹をふんだんに使った料理でクリスマスを彩る。海だけでなく、山でも蟹は捕れる。中国の山奥では、サワガニを潰して殻ごと食べる部族がいる。ベニスでは、脱皮したばかりの甲羅が柔らかい蟹をそのまま揚げて、まるごと食べる習慣がある。アメリカでは大量に捕れるブルークラブを惜しみなく使ったクラブケーキが名物だ。中国には蟹の養殖の名人もいる。河川沿いの養殖場では、養殖の達人が「イエロー・バター・クラブ」と呼ばれる幻の蟹を育てることに成功した。
