シーズン1、エピソード1: 歓声に包まれるボクシング会場。リング上には、史上最速でバンタム級日本王座に挑戦している神田エイジ(滝沢秀明)がいた。不注意から対戦者の一発をくらったエイジの闘争心に火が点く。試合を見つめる観衆の中に、スポーツ紙のライター、飯塚桃子(小雪)がいた。ボクシングにはまるで興味がなかった桃子だが、次第にエイジの動きに目を奪われていく。 その頃、とある食堂では橘圭一郎(椎名桔平)が、祖母の白井富貴子(八千草薫)、母、橘紘子、叔母の白井栄子にケーキ屋出店の援助を願い出ていた。3人とも賛成するのだが、富貴子は疑問を口にする。圭一郎は、甘いものが好きではなかったのだ。 さらにその頃、とあるケーキ屋では、経営者(市川勇)がパティシエに辞職を迫っている。経営者はそのパティシエを、うまいケーキを作れるだけでなく客の心が読める天才とほめたたえるのだが、どこかに問題があるらしい。辞職の通告を天才パティシエ、小野裕介(藤木直人)はすんなりと受け入れた。 ボクシング会場では激しい打ち合いの末、エイジが対戦者をノックダウン。試合後の控え室で、源一からもらった御褒美のケーキを美味しそうに食べていた。桃子は先輩記者を差し置いて、エイジを取材しようとするが、ジムの若い連中に止められてしまう。実はそこには理由があった。ケーキを食べ終えたエイジに、源一はつらい宣告を下していたのだ。激しい戦いで目に障害を負ったエイジは、引退を余儀なくされる。そしてそのショックから、エイジは行方不明に・・・。
