
息をひそめて
帰りたい場所が、ずっとなかった
シーズン1 エピソード2:
高岡七海 (石井杏奈) は、農業大学で畜産を学ぶために福島県から上京し、寮生活を送っている。3年生になると、コロナ禍により授業はリモートの講義のみで、実習は休止になった。寮生の多くは実家に戻ったが、七海は母親が再婚したために実家の居心地が悪く、寮に残り続けている。居残り仲間には、七海への好意から何かとちょっかいをかけてくる同い年の八村陽平 (萩原利久) がいた。陽平は、実家に同居する祖母への感染を警戒し、敢えて寮に残っている。ある日、大学構内への立ち入りが制限され、やることがなくなった七海が河原で暇を持て余していると、筒井涼音 (長澤樹) という少女に声をかけられる。両親の仲が悪く、家に帰りたくないという涼音は、友達の家を転々としているという。七海はそんな涼音に危うさを感じ、寮にこっそりと連れ帰る。