幻の声
シーズン1、エピソード2: 富裕な商人の幼い娘が誘拐され、娘は無事帰されたが、身代金百両が奪われる事件があった。八丁堀同心不破友之進の依頼で、廻り髪結いの伊三次も聞き込みに走った。伊三次といい仲の深川の芸者文吉が、幇間(たいこもち)の彦太郎の金遣いが急に荒くなったと教えてくれた。彦太郎はほれぼれするような美声で新内、小唄、都云逸と何でもござれだが、性格のひねくれた男だ。そしてたった二日で博打に三十両も使っていた。彦太郎は捕らえられたが、その直後に「成田屋の事件は自分が一人でやった」と、おしのという女が名乗り出て、不破をあわてさせた。
