
のだめカンタービレ、エピソード3: のだめ(上野樹里)は、練習のために集まっていた龍太郎(瑛太)たちSオケのメンバーに、千秋(玉木宏)が指揮者を務めると告げる。Sオケは、桃ヶ丘音大に招かれた世界的指揮者、ミルヒーことシュトレーゼマン(竹中直人)が、落ちこぼれ学生ばかりを集めて編成したオーケストラだ。だが、シュトレーゼマンにキスを迫られたのだめが、彼を殴って気絶させてしまったのだ。そもそもその原因は、のだめがキスをしてくれたら千秋が指揮科に転科することを認める、などとシュトレーゼマンが言いだしたせいだった。 千秋は、困惑しながらも、オーケストラの指揮が出来るこのチャンスに胸の高鳴りを覚えていた。シュトレーゼマンがSオケのために用意した曲は、ベートーヴェンの『交響曲第7番』。この曲は、千秋が心の師と仰ぐ指揮者・ヴィエラの影響で、勉強したばかりの曲でもあった。 指揮台に上がった千秋は、さっそくSオケの練習を始めた。しかし、その演奏はあまりにもお粗末なものだった。コンマスの龍太郎は間違いだらけ、クラリネットの玉木(近藤公園)はリードが悪いせいか変な音を出し、ホルンの金井(小嶌天天)は途中で情けなく途切れ・・・と、それぞれがひどい演奏を続けた。おまけに、千秋の高圧的な態度が気にくわないオーボエ奏者の橋本(坂本真)は、玉木と組んでパートを入れ替えて演奏するという嫌がらせまで仕掛ける。すぐにそれに気づき、指揮を止めてしまう千秋。 すると、いつの間にか目を覚ましていたシュトレーゼマンが、千秋を押しのけて指揮台に上がった。シュトレーゼマンは、「君は大事なことに気づいていない」と千秋に告げると、メンバーの体調や楽器の調子などを気遣った。そして、シュトレーゼマンがタクトを振り始めると、千秋とのときとはまったく違い、オケの音が鳴り出した。