ショムニ
愛と肝臓の再検査!!
ショムニ、エピソード4:
満帆商事に春の社内健康診断の日がやって来た。この仕事は、マイペース集団「ショムニ」こと庶務2課の担当。天敵・人事部は、課員がミスすることでショムニを潰せると、楽しみにしている。そのショムニといえば、新参・丸橋梅(宝生舞)が、エゴイスティックに振る舞い、徳永あずさ(戸田恵子)、塚原佐和子(京野ことみ)らの不興を買う。が、リーダー的坪井千夏(江角マキコ)は、なぜか梅を敬遠する。どうも梅は千夏の秘密を握っているようだ。 つつがなく、健診は終わり、その数日後、担当の病院から返ってきたカルテを見て騒ぐショムニ課員。それがトラブルのもとだった。日向リエ(高橋由美子)の「コーヒーに注意」という予言通り、梅がカルテにコーヒーをこぼしてしまう。なんとその中に「要再健診」のカルテが。そこには「末期」「肝臓」などの文字が読める。ショムニ課員は、名前の分からぬその「重病人」探しを始める。 だが、秘密裏に事が進められないのが、ショムニ。「肺活量4,200」「血液型AB」「盲腸手術跡」「扁桃腺炎」など乏しい情報のみで騒ぐものだから、あちこちで該当者が出てしまう。まず運の悪いことで有名な井上課長(森本レオ)、次に人事部の野々村課長、海外事業部の三田村、さらにエリート・右京友弘(石黒賢)までが「末期がん」と思い込む。 生い先短いと信じ込んだ面々は、各々「やりたかったこと」を実行し始める。井上課長は家族旅行。野々村は「イメクラ」通い。三田村は、大胆にも不倫の達人・宮下佳奈(櫻井淳子)との恋。右京は誠実な中小企業との契約。人生が変わっていく。 屋上に集まる三田村、野々村、右京の三人。死を決意した野々村が自分を末期がんと告白して、ショムニの大ミスが発覚してしまう。 井上課長を含め「がん」は全員シロだったのだ。では、「カルテの重病人」はだれか? 梅がもう一度カルテを確認する。出身地欄に「柏崎3丁目」の字が読める。これは千夏の実家。男並みの肺活量の千夏がまさにその人物だったのだ。しかし、「末期」とは「末期アレルギー性鼻炎」、「肝臓」は単に健診日に飲み過ぎただけのことだった。 右京が無理を通して行った中小企業との契約が大成功で、ショムニは運良くお咎めなし。ただ、このドタバタの最中、梅が千夏に対する牽制のために握っていた「ピーピー・チーちゃん」という千夏の秘密の謎が明らかになる。が、その梅はショムニの面白さが分かったのか、無愛想ながらもどこか溶け込んでいく気配。ちょっとほほ笑んでしまう千夏だった。