シーズン1、エピソード1: 今回のテーマは「甘み」。かつて、甘みは希少であり、富と権力の象徴であった。もっとも古くから存在する甘みは、ミツバチがもたらす蜂蜜だ。現代でも、ネパールの山奥には世界最高の蜂蜜を求めて狩りをする蜂蜜ハンターたちがいる。その仕事は極めて危険であり、毎年死者が出るほどだ。やがて、人はサトウキビから蔗糖を得る。サトウキビの栽培を始め、糖は温度の変化によって形を変えることができると知った頃から、甘みは一般家庭にも普及し始めた。こうして世界各地で様々なスイーツが編み出される。中国から遠く離れたイスタンブールでは、菓子職人の見習いがバクラヴァという伝統菓子を作るため修業を積んでいる。絶妙な砂糖の溶かし具合はベテラン職人のなせる技だ。砂糖はスイーツだけでなく、様々な料理で威力を発揮する。
