
シーズン1、エピソード5: その朝、勝男(江口洋介)はアメフトのヘルメットをかぶって真太朗(トータス松本)の枕元に正座した。悩みがあると決まってこの格好をするという勝男は、早朝から真太朗のアパートを訪れ、昨日、康太(辰巳雄大)の担任のエリ子先生(池端絵美子)から「会ってお話ししたいことが」と電話があった。愛の告白かもしれないけど、どう返事をすれば?と深刻そうに打ち明けたのだ。真太朗は、咄嗟に「康太のことだろう」と思った。そして、その直感通り、直後に村田工務店を尋ねてきたエリ子先生は、近々授業参観があることを隠しているのでは・・・?と聞き、家族をテーマにした作文を白紙で提出したことや工務店に世話になっていることを友達には「建築事務所にいる」と嘘をついてる康太の様子を勝男に知らせるのだった。 「誰にメシを食わせてもらってると思ってるんだ!」憤慨する勝男。だが、かつて自分も雄一郎(いかりや長介)が参観することを恥ずかしく思い、やってきた父を無視したこともある珠美(内田有紀)は、康太の気持ちもわかるといい、「ガキはガキなりに複雑なんだって」と勝男に康太の気持ちも思い計ってやるよう促した。この騒動の中、桃(上戸彩)は1人、中間テストの勉強に追われていた。だが、3日後の数学の試験を控えて勉強は思うようにはかどらない。勝男も珠美も、こればかりは・・・と尻込み。だが、そこで家庭教師をかってでた真太朗が、思わぬ能力を発揮、見事に難問を解く様を見た、一同は「一体何者?」と真太朗を見直してしまうのだった。 一方、兄弟を気にしつつもマイペースな健太(二宮和也)は、雄一郎からもらった初給料を手に、長野にいる母にマフラーを送り、ガールフレンドの麻衣(椎名法子)には、ネックレスを“いろいろありがとうそしてごめん”の意味を込め手渡した。それから数日後・・・授業参観日。前日、相変わらず自分を避ける康太に、「先輩とお前たちの面倒を見ると約束した以上、授業参観には行く!」と言った勝男は滅多に着ないスーツを着込み、いざ学校へ向かおうとしていた。 だがその時、勝男のお得意様の一人である文子ばあちゃん(原ひさ子)から雨漏りしているとの電話が入ったのだ。「代わりに行こう」という真太朗を、「あの家は俺の家だから」と制して、勝男は文子おばあちゃんの家にスーツのまま向かった。降りしきる雨の中、勝男は必死に作業をした。おばあちゃんのため、そして康太の参観の時間に間に合わせるため・・・。 その頃、康太のクラスでは、生徒たちが書いた『家族』の作文が順番に読み上げられていた。後ろに立つ父母たちのことを噂する生徒たちの中で、落ち着かない様子の康太。と、その時だった、激しい足音と共に誰かが教室に駆け込んできたのだ。「うわっ、誰のお父さん?」ざわつき始める生徒の視線の先には、濡れて泥だらけの勝男が立っていた。 「・・・!」そしてその時丁度、固まって後ろを振り向くことができない康太が作文を読む番が巡ってきたのだった。